■■■「シャッフル」■■■
(サスペンス/50点)
閑静な住宅街に建つ古アパートで、管理人がある日、屋根裏部屋の修理中に何者かに突き落とされて死亡するという怪事件が発生する。
それから3ヵ月後、父と共に新たにこのアパートの管理人となったアマンダは、アパートの状況を良くする為に、口うるさい老婦人のクラザスや、ゲイの男性・ヘクター、ドラッグに溺れて女癖の悪い3人の若者たちや、美人の双子だが一人は社交的だが、一人は自傷癖があり近所とのトラブルの元となっているサラとテスの姉妹といった、クセモノ揃いで素行の悪いアパートの住人達を追い出す方法を画策していた。
しかし彼女がアパートの管理人となった直後から、問題のある住人達が次々と変死するという事件が発生。
果たして連続殺人鬼の正体は、アパートの住人の中に潜んで居るのだろうか…?
「シャッフル」といっても先日アニメ化された某ギャルゲー作品の事ではなく、「ソウ」風のパッケージを見れば概ね見当が付くと思いますが、最近では珍しくも無いいわゆるオチでビックリ系のサスペンス映画。
つか、この手のサスペンス映画を出すたびに、いちいち「ソウ」のパッケージのパクリをやるのはいかがな物かと?
まあ、映画の内容が分かりやすくて良いって言えば良いんですが、それにしても類似パッケージが多すぎで、店頭で見ても既に観た映画なんだか何なんだが分からなくなって困ります。
ちなみにこの映画、原題は「LETHAL EVICTION」、直訳すると「死の立ち退き命令」といった感じの微妙なタイトルなんですが、本編を見れば分かるのですが、この「シャッフル」というタイトルはなかなか的を得た邦題だと思います。
お話自体は、ストーリーのテンポの良さや謎の提示の仕方はなかなか上手くて、普通に観ていて飽きさせないレベルの作品になっておりサスペンスとしては及第点といった所。
ただしオチでビックリ系の話とは言いながらも、オチそのものはハッキリ言って弱め。
犯罪に計画性が弱く、犯人が割と行き当たりばったり的に犯行を犯しているとしか思えない部分が多いため、ちょっと勘が鋭い人なら中盤で容易に犯人の見当が付いてしまうと思います。
(一応、ラストに『なるほどね…』と思わせる仕掛けも用意されているのですが、だから何?って程度のオチですしね…)
総評としましては、それなりには面白いとは思うんだけど、とりわけコレといった驚きや見所がある訳でも無いという、可も不可も無いような感じのサスペンス映画です。
まあ、もともと向こうのTV映画をビデオ化した作品のようですし、TVの2時間もののサスペンスドラマを見るつもりで、サクっと観るにはそれなりに楽しめる作品だと思います。
レンタルで借りてまで観る程か?と言われると、ちょっとだけ微妙ではありますが、気になってるようなら安くなったら借りてみるのもOKなんじゃないでしょうか?