NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「キング・オブ・ロストワールド」(40点/モンスターパニック)

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■■■「キング・オブ・ロストワールド」■■■
(モンスターパニック/40点)

 アマゾンの上空を飛行中の航空機が密林の奥地に墜落。
 墜落の衝撃で機体は前後で真っ二つに分解し、前部と後部の座席は遠く離れた場所に落下してしまう。

 後部座席に乗っていた乗客の内で生き残った面々のうち半数は、機体前部にあるであろう無線機を探して救助を求める為に、1.5Kmほど離れた場所に墜落した機首を目指して移動することを決断し、密林の奥地へと足を踏み入れる。

 しかし、その場所は巨大生物やドラゴンのような爬虫類、そして吸血植物といった信じられないような怪物たちが存在する、恐るべきロストワールドだったのだ!!


 アマゾンの奥地のジャングルに墜落した航空機の乗客たちが体験する脅威を描いた、秘境サバイバル風味のモンスターパニック映画。

 パッケージを観れば分かるように、いわゆるキングコング風…というか、ぶっちゃけた言い方をしてしまえば、キングコングの便乗作品といった感じの映画ですな。

 映画の内容は当然ながら本家に及ぶような物ではなく、色んな意味で非常にB級臭い作品。

 なにがB級らしいって、とにかく話の展開が速い!!
 映画開始から1分ぐらいで、何の前振りも無く飛行機が墜落。
 その後、キャラの紹介も無いままに3分後には、いきなりコングが登場。

 『本家のキングコングも、これぐらい展開が速ければなぁ…』とか思って観てたのですが、最初のコングは顔見せだけの登場だったらしく、その後はラスト直前までコングは登場しません。
 この辺のガッカリ具合も、いかにもB級って感じ…

 ストーリー的には、遭難した主人公たちが脱出の手段を探してジャングルの中をさまよう…みたいな感じのお話なんですが、この主人公たちを襲う脅威と言うのが、人間ほどの大きさのある巨大グモや巨大サソリ吸血ツタ植物翼の生えた巨大爬虫類(ドラゴン)…といった感で、最近の子供向け冒険小説でも、もうちょっとリアリティを考えるだろう…っていうようなコテコテな怪物ばっかり。

 ストーリーの流れも、なんとなく『行き当たりばったりで作りました』的なテイストが強くて、お話の前後の脈絡が無い上に整合性の取れてないようなシーンが多くて…

 例えば、後半への伏線っぽく中盤で乗客達の半数が原住民に攫われたりするのですが、その後は彼らへの言及は一切無しだったり…
 また、コングがドラゴンを苦手とするため『コングを近寄せない為に遭難者をドラゴンへの生贄にする』みたいなシーンでは、ドラゴンにつられてコングが現れて大暴れしてみたり…と、なんかもうとにかくツッコミどころが満載。

 コングの大きさの縮尺もいかにも適当で、普段は20mぐらいのサイズなのに、後のシーンではどう見ても40mぐらいの身長に見えたり、また別のシーンでは人工衛星からでも発見できそうなデカい足跡を残してたりといった感じで、なんか『もうちょっとマジメに作ろうよ…』と言わずには居れないような適当っぷり。

 このコングのCGがまた凄くて、どういう訳か『CGなのに物凄く着ぐるみっぽい』んですよ。
 『もうちょっとリアルに作ってもいいんでは?』とかも思いつつも、いやまあ『リアルな着ぐるみっぽく見える』って点では確かにリアルなんですが…だったら、最初から着ぐるみで撮れよ!?とか思わずには居られません。
 もしかしたら、着ぐるみで撮影したものをCG加工してCGっぽく見せてるんでしょうか?
 いずれにしても、かなり謎な感じですよ…

 総評としましては…何というか、とにかくコテコテで脈絡の無い映画なんですが、ストーリーがコテコテで脈絡が無い所さえ我慢すれば、とりあえず観れなくは無い程度には普通に作られたB級パニック映画です。

 まあ、『この映画にお金を払って観るか?』と言われるとハッキリいって微妙な所なので、とりあえずTVで放映されたりしたら観ても良いかな?って程度の作品でしょう。
 気になってる人でも、半額レンタルとかになってからで十分だと思います。

 まあ、着ぐるみっぽいコングが物凄く観てみたいという人なら、とりあえず安くなってから…といった感じでしょう。