NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ケルベロス」(65点/モンスターパニック:結構オススメ)

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■■■「ケルベロス」■■■
(モンスターパニック/65点:結構オススメ)

 ある日、『アッティラ王の鎧』の展示の準備を進めるブカレスト美術館から、テロリストによって鎧が強奪される。
 テロリスト達の真の目的は、『アッティラ王の鎧』に隠し場所が記されているとされる、それを手にする物に無限の力を与えると言われる『マールスの剣』であり、その隠し場所の暗号を解読させる為に、アッティラ王の研究の権威の一人でニューヨーク美術館に勤めるサマンサの弟を誘拐する。

 弟の身柄と交換に暗号の解読を要求されたサマンサは、彼女の身柄を保護したCIAと協力しアッティラ王の墓から『マールスの剣』を発見するが、すんでの所でテロリストのリーダーであるカッターにその剣を奪われて、墓所の地下へと閉じ込められてしまう。

 更にマールスの剣が持ち出された事によって、マールスの剣の魔力によって墓所へと封印されていた、不死の魔獣である地獄の番犬『ケルベロス』が地上へと解き放たれ、人々を襲い始めるのだった。
 果たしてサマンサ達は、マールスの剣によって無敵の力を得たカッターを倒し、不死の魔獣であるケルベロスを再び封印する事が出来るのだろうか?


 ギリシャ神話に登場する、3つの頭を持つ地獄の番犬であるケルベロスが登場する、モンスターパニック映画。

 ただ、レンタルビデオ店等でもジャンル的には『モンスターパニック映画』として扱われている店舗が多いと思いますが、内容的にはホラーというよりは非常にアクション映画的な要素が強くて、どちらかというと冒険娯楽アクション映画といった感じの内容です。

 アクション映画的な要素が強い事もあって、ケルベロス自体の出番はちょっと少な目なのですが、ストーリーのテンポも非常に良くて、謎解きプロセスやらの流れもなかなかに面白く、ハッキリ言ってケルベロス抜きでも十分にお話が成り立つぐらいのポテンシャルの高さを持った作品と言えます。

 王の墓からマールスの剣を探し出すまでの謎解き要素やら、墓の地下からの脱出プロセスやら、無敵の力を手に入れたテロリストや不死の魔獣ケルベロスとの対決…といった具合に、何処を切っても退屈させないだけの水準に達している、まさに『娯楽映画』といった作品の作りは非常に好感触。

 それでも惜しむらくなのは、やはりケルベロスの出番がちょっと少な目だと言う事と、『ラストがちょっとあっけなさ過ぎるかな?』って事ぐらいでしょうか?
 特に、ケルベロスはCGとかモーションとかも結構良く作られているだけに、逆に出番が少ないのが惜しまれてなりませんでした。
 ケルベロスの出番も含めて、全体的にもう一歩見せ場があればホントに文句無しの傑作B級映画と言える作品となっただろうに、非常に惜しい!!

 構成からして向こうのTV映画のようですが、『TV映画じゃなくて劇場向けに作られてたら、もっと面白くなっただろうに…』と思うと勿体無い話ですよ。

 総評としましては、久々にB級のアクション映画としては十分な当たりと言えるだけの楽しい作品でした。
 モンスターパニック映画好きに限らず、宝探し物の冒険映画やアクション映画が好きな人ならば、とりあえず観て置いて損は無い作品だと思います。

 逆に残虐描写とかはあまり強くない内容ですし、素直に娯楽映画として楽しむのが吉な映画と言えるでしょう。