■■■「レジェンド・オブ・タイタンズ」■■■
(冒険アクション/50点)
考古学者のマットは、地震の影響でアメリカ南部の荒野に発生した地割れの内部に出現した遺跡を調査中に驚くべき大発見をする。
それは、全長12mにもなる巨人の姿をしたミイラだった。
ミイラと一緒に発見された石版から、そのミイラは神話の時代に堕天使と人間との間に生まれた『ネフィリム』と呼ばれる巨人族で、神の怒りに触れたことからノアの大洪水で滅ぼされた種族だという事が判明。
更に古文書によると、ネフィリムが発見された時にその父親である堕天使のアモンも復活し、最初の月蝕の日に世界を支配すると言う恐るべき予言が記されていたのだった…
全長12mの巨大ミイラと堕天使と人間との予言に記された戦いを描いた、「ハムナプトラ」風のB級冒険アドベンチャー映画。
あらすじとかを見れば分かるように、とにかく無闇にスケールがデカくてアイデアが盛り沢山な内容で…
全長12mの巨大ミイラが復活する…ってだけでもインパクトが十分なのに、古文書の予言に記された堕天使アモンが復活して世界を支配しようとしてみたり…アモンを崇拝する邪教集団が現れて人々をさらったり、からくりで動く巨大ロボットみたいなのを繰り出してみたり…
といった感じで、とにかく面白そうなアイデアの詰め込み具合は物凄いレベルです。
ただ、アイデアや題材としては面白そうな素材が揃っている物の、ややアイデアを強引に詰め込みすぎた感があり、お話がやたらと急な展開が多く、なんともブツ切り的な印象を受けるのが勿体無い所。
お陰でそれぞれの印象が薄く、メインである筈の12mの巨大ミイラまでもがやたらとアッサリと描かれる形となってしまっており、全体的にやたらと薄味でどうにも物足りない映画になってしまっています。
そのため、予告とかだけ観ると物凄く面白そうなのに、本編を観終わった後には『いろいろあったねぇ…』とは感じるものの、コレと言った強い印象が残らない映画になってしまっているのが、非常に惜しい所でしょう。
特撮やら何やらもTV映画のレベルとしてはやたらと力が入ってますし、やらんとしてる事は分からなくも無いのですが…
それならいっそ2時間半ぐらいの長尺の映画にするか、もうちょっとメインとなるアイデアだけに絞り込んで、キッチリとそれぞれの見せ場とストーリーを描いた方が良かったかも?
総評としましては、アイデアや素材としては面白いとは思うのですが、全体的に『ちょっと中途半端かな?』と思わずには居れない内容の映画です。
もしTVで放映されたのを普通に観てたとしたら、結構面白かったと感じるかもしれませんが、無理してお金を払ってまで観るほどの作品か?と言われると、ちょっと微妙な所。
まあ観て後悔するほどツマんない作品でもないですが、気になってる人でも半額レンタルとかレンタルの金額が安くなってからで十分な作品でしょう。
っていうか、『巨大ミイラが主役じゃないのかよ!?』ってのが一番の不満点な作品だと感じたのは私だけ?