■■■「Mr.&Mrs.スミス」■■■
(アクション/55点)
内戦の続く南米のコロンビアで運命的な出会いをしたジョンとジェーンの2人は、すっかり意気投合し6ヶ月の付き合いを経て見事ゴールインする事となった。
結婚生活は上手く行くかに見られたが、お互いに結婚から5~6年の結婚生活を経てもなお、互いに相手が自分に対して『仕事』の事で秘密を隠していると感じた彼等は、夫婦間の不信感から一種の倦怠期に陥っていた。
それもそのはず、彼らの間に隠されていた秘密とは…実は彼ら夫婦は、互いに対立する諜報組織に所属する凄腕のエージェントで、互いに人知れず暗殺を繰り返す最強の殺し屋だったのだ…
しかしある日、偶然にも同じターゲットを狙うこととなった2人は、自分の作戦を妨害する敵対組織の相手と戦闘を繰り広げるうちに、それが実は『自分の妻』と『自分の夫』である事に気付く。
そして彼らの所属する組織では、自分の正体を知られた相手は48時間以内に抹殺する事が義務付けられており…
かくして、お互いのプライドと命をかけてプロの殺し屋夫婦が互いの命を狙いあうという、史上最悪にして最強の夫婦喧嘩が開始される事となるのだった。
ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーという、色んな意味で『話題のカップル』が夫婦役(しかも殺し屋)で出演という事で話題を呼んだ、コメディ風味のアクション映画。
劇場公開された時に微妙に気にはなっていたものの、あんまり評判が良くなかったので劇場での鑑賞はスルーした訳ですが、ブラピもアンジェリーナ・ジョリーも割と好きな俳優なので、とりあえずビデオ化を待って鑑賞してみました。
で、ぶっちゃけ内容の方はどうだったかを言ってしまうと…
なんというか、良くも悪くも普通です、普通のアクション映画です。
CM等のキャッチコピーで、史上最悪の夫婦喧嘩みたいな事を言ってたので、てっきり夫婦で『ハッスルマッチョが三つ巴!!』みたいな、ヴァンダムも真っ青のド派手なアクションやドンパチを繰り広げるような、コメディ色の強い内容を期待してたんですが…
夫婦での対決は割と序盤でアッサリと終結してしまい、後は殆ど共闘するって展開なので、何と言うか『普通のアクション映画だなぁ…』って印象しか受けずに、何か子供の頃に観た「デビルマン対マジンガーZ」とかみたく、『何だよ、お前ら全然戦わないじゃん!!』みたいな感じで、肩透かしも良いところです。
(いやまあ、「デビルマン対~~」よりは、キチンと対決しますが。)
あと、アンジェリーナとブラピの夫婦では、どうみても戦う前からアンジェリーナ・ジョリーの方が強そうで(実際強い)、途中からブラピが何となく気の毒に思えてしまったのは私だけですか?
まあ、FBIの捜査官がハマり役の旦那と、怪物相手に2丁拳銃をぶっ放すトレジャーハンターがハマり役の奥さんとでは、ちょっとバランスに差がありすぎだったかも?
バランスを取る為には、いっそ旦那がアントニオ・ヴァンデラス辺りだったら…って、それはそれでキャラが濃過ぎて別の映画になってしまいそうですが…
ただまあ『期待外れ』だったとは言いつつも、悪くとも『普通』なレベルのアクション映画ではあるので、アクションもストーリーも割と及第点は満たしている作品だとは思います。
コレで、もっと普通の俳優が主演してたら、『それなりのアクション映画』で終わった作品だとは思うのですが、主演俳優の2人の濃さに逆に作品が食われてしまった感じかなぁ?
総評としましては、とにかく『普通』のアクション映画なので、『普通』に鑑賞する分には『普通』に楽しめる内容と言えるでしょう。
まあしかし、正直なところ『ブラピ主演のアクション映画としては、今までの中では一番良く出来ているかな?』とも思うので、ブラピとアンジェリーナ・ジョリーのファンならば、まあ観ておいても良いんじゃ無いでしょうか?
過剰な期待さえしなければ、それなりに楽しめる映画ではありますよって…
(と言いつつも、この主演陣を見ると普通は『凄い映画』を期待しちゃうよなぁ。)