NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

ゲーム感想:「デッドライジング」(Xbox360)

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ゲーム感想:「デッドライジング」(Xbox360
【総評:8点(10段階評価)】

 フリーのジャーナリストであるフランク・ウエストは、ある日、アメリカ南部の片田舎のウィラメッテという街で、謎の暴動が発生し街が軍によって封鎖されたというウワサを聞く。
 特ダネの臭いを感じた彼はヘリによって単身ウィラメッテの街へ侵入し、謎の暴徒の集団に囲まれたショッピングモールへと降り立つ。

 しかし暴徒の群れと思われていたのは、実は生ける屍である『ゾンビ』の大群で、ショッピングモールにはゾンビの大群に襲われて逃げ場を失った市民の生き残りが集まっていた。

 フランクは生き残った市民たちを救出し、なんとかこの驚くべき真実を持ち帰るべく、迎えのヘリが救出に来る3日後まで命がけのサバイバルを開始するのだった…


 『巨大ショッピングモール』に『ゾンビの大群』と来れば、ホラーファンなら誰もが予想が付くであろう、「ゾンビ」DAWN OF THE DEAD)をインスパイヤして作られたサバイバルホラーゲーム。

 ゲームのパッケージには『当ゲームはジョージ・A・ロメロの「DAWN IF THE DEAD(ゾンビ)」とは関係ありません』とかって感じの但し書きがしてあるけど、ここまでコテコテの設定のゲームを作っておいて、今更何を…って感じですよ。(笑)

 バイオハザード(以下:バイオ)で有名なCAPCOMから発売されたゲームなのですが、本作はバイオとはゾンビが登場する点以外では似ても似つかないタイプのアクションゲームで…。

 バイオが謎解きメインの『アドベンチャー寄りのアクションゲーム』だとしたら、本作は『アクションがメインのアドベンチャー風ゲーム』といった感じで、こちらはストーリーを追っかけるよりも『とにかくゾンビ相手に好き勝手に大暴れして下さい』といった感じのゲームです。


 本作のゲームの特徴としては、とにかく自由度が高い事。

 ゲーム内で『巨大なショッピングモール』(本当に巨大!!)がリアルに3Dで再現されており、このショッピングモール内で手に入る物は、ことごとく武器として使用出来ます。

 そして、生存者を助けて回るもよし、真相を追ってストーリーを追いかけるも良し、変な格好をしてゾンビ相手にひたすら大暴れするも良し…といったプレイスタイルがプレイヤーに一任されるスタイルは、どことなくGTA等の箱庭ゲームを彷彿とさせ、『ゾンビ版「GTA」』と言っても良いようなイメージの作品かも?
 (特に、そういった『箱庭タイプ』のゲームが好きならば、ゾンビをブチ殺しまくりながらショッピングモールの中を駆け回るだけでも十分に楽しめると思います。)

 もう一つの特徴であり本作の最大の特徴である部分は、とにかく『激しいまでにバカ!!』という事。

 手にする事が出来る武器の豊富さは先ほども触れましたが、この武器の選択によって攻撃方法がそれぞれに異なり、武器毎にゾンビが様々な違った死に方をしたりと、完全に趣味の領域に達している『意味の無いまでの作りこみ』が強烈です。
 >※バカな部分に関しては、詳しくはコチラの記事を参照して下さい。
 >http://blogs.yahoo.co.jp/uei_nanigashi/42792584.html

 そして、1画面に最大で1000体以上という、まさに『うじゃうじゃ』という表現が相応しいようなと無尽蔵に湧いてくるゾンビの大群を相手に大立ち回りを繰り広げる快感は、まさに次世代機パワーの目も眩む(くらむ)までの超無駄遣い有効活用と言えるでしょう。


 また、ソンビ相手に大暴れする内容ばかりが有名になっていますが、戦う相手はゾンビばかりではなくて…
 登場するボスキャラは『殺人ピエロ』とか『頭のおかしくなったスーパーマーケットの店長』等々、ゾンビ騒動でどこかイカちゃったようなサイコな人間ばかりで、残虐描写もあいまってヤバさMAXな感じの内容。

 正直言って『残虐描写の表現規制』なんて処置が空々しく感じられるぐらいにヤバい内容で、『よくこのゲームが日本で販売出来たよな?』ってのが正直な所ですよ…

 今後、更に規制が厳しくなるようならホントに『オンリー1』の一発ネタゲームになってしまう可能性もあるので、ホントに気になってるなら多機種に移植されるのなんか待たない方が良いかも…
 (正直、倫理的にこのタイトルがPS3で出せるかどうか…)


 ただ、ゲーム的には非常に自由度も高くて攻略しがいのある内容のゲームながら、全体的に洋ゲーテイストが強くて難易度は少々高めです。

 特にゲーム開始直後は主人公が弱くて死にまくるので、トライ&エラーを繰り返して、自分なりに攻略法を見つけていくといった洋ゲー的なプレイスタイル』に慣れてない人には若干厳しい内容かも?

 まあ、RPG風に主人公に成長要素があって、途中で死んでも『能力がアップしたまま最初からやり直しプレイが出来る』という仕様なので、レベル最高まで上げれば相当強くなるため根性さえあればなんとかなるとは思いますが…

 それでも決して『ヌルいゲーム』では無いし、EASYモードなんて親切な物ものも元より存在しないので、自信が無い人は素直に攻略本とかのお世話になった方が良いかも?
 まあ、この辺がXbox360らしい部分ではありますね…


 総評としましては、残虐描写やイッっちゃった内容の凄さもさることながら、ゲームとしての中身もしっかり作られた非常に『ゲームらしいゲーム』です。

 インパクト抜群のネタゲームとしてプレイするもよし!!
 普通にやり込みゲームとして楽しむもよし!!

 とにかく、『濃いゲーム』が好きな人ならばやっといて損は無いタイトルです。

 残虐描写とか苦手な人には流石にオススメしませんが、そうじゃなくて、このゲームが『色んな意味で気になってる』人ならば、十分に本体ごと購入して突撃する価値のあるタイトルだと言えるでしょう。

 きっと『色んな意味』での期待を十二分に満足させてくれるだけの作品ですよ!!