■■■「インターメディオ」■■■
(30点/心霊サスペンス)
幼い頃にニューメキシコ国境沿いの麻薬の取引現場で、父親たちに捨てられて孤児として2人で協力して生きてきたマリクとジェンは、ある日、友人達から良質な麻薬取引が行えるという秘密の場所の話を持ちかけられる。
しかし偶然にも、その取引場所こそは18年前に彼らの父親が姿をくらませてそのまま行方不明となった、ニューメキシコの地下洞窟その場所だった。
最初は『麻薬取引には手を出したくない』と乗り気では無かった2人だったが、『その地下洞窟で父親たちの身に何が起こったのか?』…
また、『自分たちは本当に捨てられたのか?』といった真相を確かめる為に、友人たちと共に地下洞窟へと行く事を決意する。
しかしその洞窟は、現地人達の間で『死者と生者との中間となってこの世をさ迷い続ける存在』である「インターメディオ」の伝説が噂される不気味な場所だった…
麻薬取引に訪れた若者達が地下洞窟で体験する恐るべき体験を描いた、エドワード・ファーロング主演の心霊サスペンスホラー。
とりあえず、この作品を観て最初に驚いたのは『エドワード・ファーロングってまだ俳優やってたんだ!?』って事。
聞いた話によれば、ボチボチと色んなB級作品に出演しては居たようですが、個人的にこの人の主演映画を観るのは「ペットセメタリー2」以来…って、超古い上にマイナーすぎですか?
ちなみに、パッケージは今回は「デスノート」のパクリですか?
配給会社さんも色々と考えますなぁ…
でも、本編の方は別に「デスノート」とは1mmも似ても似つかぬようなお話です…つか、普通に心霊ホラーだしね。
内容的には『オカルト+サスペンス』みたいな感じで、地下洞窟に閉じ込められた若者達が暗闇の中で異形の存在に追いかけ廻される…みたいな感じのお話で、まあストーリー自体はそこまで悪く無いと思います。
悪く無いとは思うのですが…困った事にこの映画、とにかく演出やらカメラワークやらが致命的なまでにヘボい!!
シーン毎に『あ、ここは恐怖を盛り上げようとした演出のつもりなんだろうな』とか『ここはビックリさせようとしたんだろうな』ってのは、雰囲気で分かるのですが、演出がショボくてコレが『なんでここまで怖くないんだろう?』と驚いてしまうほどに怖くないんですよ。
でも、ストーリー自体は少々説明不足な部分はあるものの、まあ『悪くは無いかな?』と思えるレベルですし、エドワード・ファーロングも決して演技が上手いとは言えないながらも結構頑張って熱演してるのは分かります。
しかし、何故にここまで怖くないのか?
いやぁ、作品の『演出』って重要なんだなぁ…と痛感させられる一本でしたよ。
まあ本作の場合は問題は演出だけじゃなくて、結構な残虐描写も出てくる割に、この特撮が微妙にショボくて『作り物まる分かり』な低予算っぷりがショボさに拍車をかけてる気もしますが…
でも、もし本作をトビー・フーパー辺りが監督してたら、結構怖い話になってたんじゃないか?と思えるだけに、なんとも微妙な作品ですなぁ。
総評としましては、『退屈』とか『ツマンナイ』とかって切って捨てる程に酷い訳では無いのですが、とにかく『驚くほどに怖くないホラー映画』です。
面白くないと言うよりも『なんだかなぁ…』という、非常に残念な気持ちでいっぱいになれる映画ですので、特に他人にオススメはしませんが…
まあ、『エドワード・ファーロングって、またこんなショボいホラー映画に出てるんだ?』みたいな感じの、ネタ映画的には良いんじゃないでしょうか?