■■■「ザ・ケイヴ」■■■
(6点/モンスターホラー)
中央アジアのカザフスタンの未踏破地域に、前人未到の新たな洞窟が発見される。
探検家であるギャノンらの8名の一行は、洞窟新発見の名誉とスリルを求めて政府に無許可でこの洞窟の探検を開始。
しかし何者かにガイドが殺害されたうえに、地上との通信用ケーブルを切断されて洞窟の奥深くに閉じ込められた彼らは、光の届かぬ地底で得体の知れない怪物の追跡を逃れながら、出口を求めて必死の逃亡を続けるのだった…
人跡未踏の洞窟探検に訪れたパーティーが、地底の奥深くで謎の怪物に襲われるというモンスターホラー映画。
ウチのBLOGは家主の鑑賞する映画の性質上、時々『とほうもない点数』が付く場合がありますが、映画の感想は『100点満点』で採点しております。
今回の点数が『6点』だったとしても、突然『10点満点に趣旨換えした』とかって事はありませんので、ご注意下さい…
つか、久々に『うわっ、やっちゃったッ!!』って感じの映画です。
タイトルだけ見た時に、去年ミニシアターで公開されてB級ホラーファンの間で話題になった「THE CAVE 地獄の変異」がレンタル開始されたのかと勘違いして、よく確かめもせずに借りてみたんですが…
20分ぐらい観た所で『何かおかしいな?』と思って確認した所、「WITHIN」とかって原題の聞いたことも無いようなZ級ホラーでした…
普段ならこんなミスを絶対にしない(借りる場合は『バッタもんZ級映画』だと分かってて借りる)んですが、2月に「地獄の変異」がレンタル開始されると知ってたのが逆に仇になりましたよ…
それにしても紛らわしすぎ…ちなみに「THE CAVE 地獄の変異」は、2/21からレンタル開始です。
>http://www.jigoku-movie.jp/
まあ『映画を勘違いして借りた』こと自体は、別にソレでも良いんです…
『バッタもののホラー映画』を借りるのなんていつもの事ですし、Z級ホラー映画も見慣れているので、映画そのものが面白ければどんなマイナー映画だろうと個人的には無問題な訳なんですが…
いやコレがもう、恐ろしいほどにツマンナイ!!
洞窟探検という事で、画面は必然的に主人公達がヘルメットに付けたヘッドランプ(懐中電灯)の光で照らされた範囲しか見えないというシーンが多いんですが…
どうやら『よっぽど狭い洞窟』で映画を撮影したのか、あるいは『殆どが屋内セットでの撮影』だったのか…とにかく大半のシーンが『暗闇に浮かぶ主人公達の顔のどアップ』で、周りで何が起こってるのか訳が分からない…
っていうか、主人公達のヘッドランプがカメラにやたらとチラチラと映りこんで、妙にまぶしくてイライラするんですが!!
とにかくカットの殆どのシーンが顔のアップばっかりなんで、何が起こってるのか理解できないうちに、気が付いたらメンバーの誰かが殺されてて『え、何! いま怪物に襲われてたんだ!?』みたいな感じ。
しかも、あまつさえモンスター映画なのに怪物が全く画面に登場しない!!
いやまあ、コレは後半でそれなりに意味のある演出ではあるんですが、ソレにしても殆どのシーンで姿を『チラ見せ』すらしないので、主人公たちが何を怯えてるのかサッパリ分からず、怖いも何もあったもんじゃありません。
洞窟探検とかのシーンも「ディセント」なんかと比べると、悲しくなるぐらいにショボくて緊張感のカケラも無い…どころか、怪物の出てこないシーンは余りのダルさに眠くなって困る始末。
ストーリーに関しても、主人公が過去に『洞窟探検で恋人を失ったトラウマ』を持ってて、ソレがサスペンスっぽく本筋に絡んでくるのかと思いきや、この設定も何の解決もしないままに投げっぱなしで終了だし…
一応、ラストで『意外な事実が明かされる!!』みたいな展開になる事はなるんだけど、その意外な事実も余りに唐突過ぎて『ふーん、そうなんだ?』って感じのネタで驚きも何もない上に、最後もコレといった解決も無いままに意味不明のオチ…
先日観た「ディセント」と、何となくノリが似てるのでどうしても比較してしまいますが、「ディセント」から緊張感とか怖さと言った『面白い要素』を全て取っ払ったらこんな感じになるかも?
総評としましては、何かもう『全てにおいて中途半端』で総評も何もあったもんじゃ無いような映画です。
何処を取っても『何が描きたいのか訳が分からんわ!!』という感じの映画で、私には製作者が何を狙って作ったのかサッパリ分かりません。
どこを誉めたら良いのか見当も付きませんが、余りにも『緊張感が無くて怖くない映画』なので、この映画ならば洞窟探検ホラーでありながら閉所恐怖症&暗所恐怖症の人が観ても平気でしょう…って事かなぁ?
っていうか、ソレって利点!?
序盤に出てくる『胴体寸断されたガイドの死体』だけが、妙にリアルで良く出来てたので、ソレでかろうじて5点ぐらいかなぁ…?
(よっぽど観て欲しかったのか、その死体だけやたらと何度も画面に出てくるしね。(笑))