■■■「デビル・ハザード」■■■
(60点/モンスター:結構オススメ)
中東の砂漠地帯で戦闘中に謎の遺跡が発見される。
古墳を発見したアメリカ軍は考古学者を中心に遺跡の調査を実施するが、折からの地震に見舞われて調査部隊と連絡が途絶してしまう。
事態の原因を究明する為に、CIAは考古学者であるカーデル博士を中心とした救出チームを派遣する事となるが、その遺跡には彼らの予想だにしない恐るべき脅威が潜んでいたのだった…
中東の砂漠で発見された太古の『悪魔の墓』でアメリカ軍の兵士が悪魔と対決するという、モンスターホラー映画。
タイトルとか設定とかだけ見るとかなりアレな感じですが、なかなかどうして意外と良く出来た
オカルト風味のモンスターホラー映画でした。
この手の『悪魔』が登場するようなモンスターホラー映画って、悪魔が単なる怪物っぽく扱われている事が多いですが、本作に登場する悪魔は『人間の弱みに付け込んで惑わされた相手の体を乗っ取る』という『いかにも悪魔らしい方法』を取っています。
その悪魔の幻惑のシーンが、登場キャラの個性を上手く活かした作りになっており、主要キャラのエピソードを描きながら『悪魔との対決』というお話を展開していく手法は、なかなかに上手い見せ方だと思いました。
ただ、それだけだと地味なお話になりがちなところを『悪魔に憑りつかれた人間がゾンビっぽい怪物になって襲ってくる』という展開を絡める事で、見せ場となる戦闘シーンも盛り込んでいる辺りは、シンプルなシナリオながらもバランス良く作られていると言えるでしょう。
惜しむらくは、若干予算が不足していたせいか戦闘シーンや特撮シーンがちょっと地味で、全体的に少しチープな印象を受けるところかな?
特にラストの主人公と悪魔の対決のシーンは、もう少し派手さがあっても良かったかも…
また、悪魔の人間を乗っ取る際に見せる幻覚も、もっと『ブラックなユーモアの効いた作り』になっていれば、更に個性的で面白い作品になっていたと思うので、ちょっと惜しい部分ではありますね。
総評としましては、特段コレという程の特徴は無いものの、どの部分を取ってもコンスタントに良く出来た『佳作レベルのモンスターホラー映画』だと思います。
奇をてらった部分は無いですがオカルト風味のモンスターホラーが好きな人であれば、ごく普通に楽しめるレベルの作品だと思いますので、その手のジャンルが好きならば割とオススメの一本だと言えるでしょう。
あと、ゾンビ物とかそういった系列の作品が好きな人でも、そこそこ楽しめるかな…
あ、もしかしてソレで「~~ハザード」なんてタイトルが付いてるのか?