記事を書くためにリバークルーズに参加する事となった彼は、地元で評判のケイトという女性のガイドが案内する小型クルーザーに乗って他の観光客達と共にツアーへと向かう事となるが、ツアーの途中で何者かが打ち上げた救難用の信号弾を確認。
ケイトは救助に向かうために観光客を乗せたまま川の上流へと向かう事となる。
ケイトは救助に向かうために観光客を乗せたまま川の上流へと向かう事となる。
しかし目的地に付いた途端に、彼らの船を巨大な生物が襲撃。
船が浸水し始めてしまったため沈没する前になんとか沼地の中にある小島へとボートを着岸させた彼らだったが、ひと安心するのもつかの間、乗客の一人が巨大なワニによってさらわれてしまう。
船が浸水し始めてしまったため沈没する前になんとか沼地の中にある小島へとボートを着岸させた彼らだったが、ひと安心するのもつかの間、乗客の一人が巨大なワニによってさらわれてしまう。
更にこの小島が満潮と共に数時間で水没してしまう事を知った彼らは、人食いワニの脅威から逃れる為に何とかしてこの場所から脱出しようとするが…
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劇場にて「マンイーター」を観てまいりました。
うーん、何と言いますか良くも悪くも『普通の生物パニック映画』って感じの作品でしたね。
『オーストラリアの湿地帯で誤って巨大ワニの縄張りへと踏み込んでしまった観光客たちが、沼の真ん中でボートを沈められてしまい孤立した状況から脱出を図る』といった感じのお話で、設定としてはありがちな印象。
序盤の広大なオーストラリアの湿地帯を背景に繰り広げられるリバークルーズのシーンは、美しい自然の映像から自分が本当にクルーズに参加しているような気持ちになれてなかなか良い感じなのですが…
逆に『事件(船の沈没)が起こってからの展開』が、ちょっと冗長なんですよね。
主人公達が辿りついた小島が『満潮時に水没してしまう』という設定は危機感があって面白いのですが、その設定が今ひとつ活かしきれて居ない感じで中盤にかけての展開がイマイチ盛り上がらない。
何が盛り上がらないかって、ワニがなかなか画面に出てこないんですよ。
襲撃シーンは割と序盤のうちからあって犠牲者もボチボチと出るのですが、チラっと影が写るだけだったり、画面外から襲撃されて犠牲者がイキナリ水の中に引き込まれるだけだったりして、ワニがとにかく姿を現しません。
昔の映画ならまあ色々と技術的な問題もあったので、怪物の画面への露出が少ないのも仕方ないかと思えたのですが、CG全盛の最近の映画でそれをやられると流石にちょっとストレスが溜まります。
(まあ、予算の都合もあるのでしょうが…)
(まあ、予算の都合もあるのでしょうが…)
そこまで迫力のあるシーンじゃなくても良いので、中盤あたりでももうちょっとワニに顔見せさせてれば良かったのに、序盤~中盤でワニが余りにも画面に映らないせいで観客的にはリアルな緊張感が感じられずに、ちょっとダレてしまう感じになってしまっているのは残念なところです。
(そのせいで、設定にある『満潮になる事』の怖さが今ひとつ実感できないんですよね。)
(そのせいで、設定にある『満潮になる事』の怖さが今ひとつ実感できないんですよね。)
終盤の満を持してワニが登場するシーンはなかなか迫力がありますし、ラストの主人公がワニと死闘を繰り広げるシーンはかなり怖くて、ぶっちゃけ『このシーンだけの為にこの映画を観る価値がある』とも言えるのですが、やはりそこまでの展開がちょっと冗長な感じになってしまって居るのが惜しいところかなぁ…
総評としましては、悪くは無い部分もあるのですが惜しい部分も多いせいで全体的に『凡庸な印象の生物パニック映画』になってしまっているという、なんとも残念な作品です。
もうちょっとバランス良く盛り上がるシーンがあれば、もっと良い感じになったと思うのですが、怪物のチョイ見せの演出とか展開が悪い意味での『古臭さ』を感じるような作りなんだよなぁ…
まあ不満こそあれ『まあまあ観れる作品』ではあるので、劇場まで行って観るほどの内容とは言わないまでもこの手のジャンルが好きならば『ビデオ化された際にでもチェックしておけば損は無い作品』だとは思いますよ。