（５５点／サスペンス）
体操が得意な女子高生のケリーは、厳しい母親の目を盗んでボーイフレンドのマークの誕生日を祝うために、ある日の深夜に彼の部屋へとこっそりと窓から侵入する。
両親の目を盗んで部屋で過ごす彼女だったが、階下からの不審な物音を確認しようとマークが下の階に向かったところ、突如として闖入してきた４人組の強盗団によってマークと彼の両親は捕らえられてしまう。
ひとまず姿を隠して強盗たちをやりすごしたケリーは、なんとか隙を突いてこの家から恋人のマークを救い出しつつ脱出しようと画策するが…
女子高生が恋人の部屋へと侵入したところ、彼女以外のその家への侵入者である『強盗団』と遭遇する事となるという、サスペンススリラー映画。
『とある一家が銀行強盗を企む強盗団の侵入を受ける』といういわゆるホームインベージョンもののサスペンス映画なのですが、実は『その家には息子の恋人である女子高生も侵入していた』という、ちょっと捻った設定の作品ですね。
設定や予告からして、もっと『女子高生が強盗団に対して獅子奮迅の活躍で対決する』みたいなノリの作品かと思っていたのですが、実際の本編の方は戦ってるよりも隠れまわっているだけの時間が多くて『割と地味な作品』という印象。
どちらかというかストーリー重視のサスペンススリラーで、『平凡な高校生の家庭である筈のヒロインの恋人の家に侵入してきた強盗団の目的とは…』みたいなのがメインの謎解きとなっている感じで、恋人の一家にちょっとした秘密があったりして物語が二転三転していくのは面白いです。
ただ前述のとおりどうにも地味な印象を受けるシーンが長く、特に強盗の真の目的が明かされる序盤～中盤までの展開がどうにも冗長な印象。
ヒロインが強盗と対決を開始する終盤以降の展開はなかなか熱くて面白いのですが、そこまでの流れがツマんない訳では無いものの緊張感が薄くて微妙に退屈で、もうちょっとヒロインと強盗団の丁々発止のやり取りみたいなのが見れると思っていたので、ちょっと肩透かしな感じでした。
あと、強盗団とか主人公の恋人の両親とかは無駄に濃いキャラで良い味を出しているんですが、肝心の救出する対象である恋人が物凄い影が薄くて殆ど存在感が感じられなかったのはどうにかならなかったものか…
ラストの展開も意外性があって面白いと言えば面白いのですが、オチに関しては『ん、そんなんで良いの？』って感じの展開で、何が言いたいのかちょっと釈然としないまま終わってしまったのは自分だけですかね？
総評としましては、全体的にやや盛り上がりに欠けるきらいはあるものの『そこそこ見れるレベルのサスペンススリラー映画』って感じの作品ですね。
気になっているならチェックしてみても良いとは思いますが、派手で面白そうな予告とか設定から過剰な期待をしていると、ちょっと肩透かしを食らってしまうかも？
逆に特に期待せずに観たら『そこそこ面白い』って程度の内容だと思いますので、気になるならばレンタルで安くなったタイミングかネット配信やらでチェックしてみる程度で良い感じの一本ではないかと…
