NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「甲冑師団 コマンダー731」(40点/アドベンチャー)

イメージ 1

■■■「甲冑師団 コマンダー731」■■■
(40点/アドベンチャー

 旧日本軍の隠した埋蔵金である山下財宝を追うトレジャーハンターのプライスと日本人の歴史研究家リエは、財宝の手がかりを追って傭兵達とともにインドネシアスラウェシ島の調査を開始する。

 彼らはジャングルの奥地で日本軍が軍事施設として利用していた廃坑を発見するが、そんな矢先に武装した海賊の襲撃を受け、とっさに廃坑に逃げ込んだところと爆薬によって入口を塞がれて閉じ込められてしまう。

 脱出路を求めて施設の奥へと調査を開始した彼らだったが、負傷した兵士の救護のために部屋に残ったエリは、旧日本軍の軍服を着た一人の男と遭遇。

 男から、自分は日本軍の生物兵器の実験によって不老不死となった兵士で、他にも実験によって不死の怪物として作り変えられてしまった捕虜や兵士達が基地の中に居る事を教えられるが…



 旧日本軍の埋蔵金を探すトレジャーハンターと傭兵たちが日本軍が人体実験で作り出した不死の兵士の集団に襲われるという、ホラー風味の冒険映画。

 パッケージからして、鎧武者の軍団と傭兵たちという何とも怪しい雰囲気のただよう感じの作品ですが、実際の映画の方もアメリカ/インドネシアが製作で水野美紀主演という何だか良く分からない素性の作品となっております。

 まあ素性はともかく実際の映画の中身の方は、『旧日本軍の隠した財宝を狙うトレジャーハンターと傭兵たちが旧日本軍の作り出した不死の兵士に襲われる』という感じのストーリーなのですが、なんというか低予算とB級感ただよう作品という印象。

 旧日本軍の秘密基地とか不死の兵士の設定はなかなか面白いですし、表題でもある『鎧武者の姿をした兵士』とか『ソンビ風の怪物に変えられた捕虜』とかを登場させたりして、視聴者を楽しませようと色々とアイデアを詰め込んでいるのは良い感じ。

 また基地に『明らかにアメリカナイズされたアメコミ調の和風ポスター』が貼ってあったり、扉に大和魂』とか謎の言葉が書かれてたり、格納庫の中に相撲の土俵があってみたりとか、妙ちくりんな感じの世界観もちょっと笑えます。

 ただ、そういった部分部分で良い感じの要素はあるものの、全体的に映画の作りがショボ目でどうにも安っぽさが目に付いてしまうのは、なんというか残念なところ。

 また映画そのものテンポは悪く無いものの、内容が盛り上がりに欠けるせいで終盤までは冗長な印象が拭えないですし、タイトルにもなっている不死身の鎧武者兵士もビジュアルはカッコ良いものの、今ひとつ活躍するシーンが少なくてなんとも物足りません。

 そして何より不満なのが、ラストが物凄い投げっぱなしで何のオチも付いてないような終わり方な事かなぁ…
 最後で主人公たちがどうなったのかもサッパリ分かりませんし伏線も殆ど回収されていないままですし、マジに観終わった後に物凄いモヤモヤ感が残りましたよ…


 総評としましては、設定だけは面白そうなものの『地味で盛り上がりに欠ける冒険映画』ってのが正直なところです。

 独特の世界観などの観るべき要素も無くはないのですが、それも言うほどインパクトがあるものではありませんし、全体的にどうにも物足りなさの残る作品でした。

 気になっているとしても、TV放映…は無さそうなので、ケーブルテレビとかネット配信とかのタイミングでチェックしてみるぐらいで良い作品だと思いますよ。