NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「コントロール 洗脳殺人」(60点/オカルト)

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■■■「コントロール 洗脳殺人」■■■
(60点/オカルト)

 幼い息子を事故で喪ったトラウマに苦しむ画家のローレンは、環境を変えるために夫のラッセルと共に最新のセキュリティ・システムを完備した郊外の超高級マンションへと移り住むこととなる。

 しかし引っ越して以来、奇妙な幻覚や幻聴に悩まされるようになった彼女は、自分たちのマンションで時折、TVの画面に一瞬だけ奇妙な文字や映像が映り込んだり、スピーカーから可聴域ギリギリていどの小さな音でメッセージが流されている事に気づく。

 ローレンは、何者かが自分たちを『サブリミナル効果』によって洗脳しようとしているのではないかと疑いを抱き、ネット等で情報を収集しはじめたところ、『闇の技術』に詳しいというバーノンと名乗る男性と出会い、支配階級による洗脳実験の噂を聞かされるが…



 とある女性が味わうサブリミナル効果による洗脳にさらされる恐怖を描いた、サスペンススリラー映画。

 いわゆる陰謀論やら都市伝説やらで良くネタにされる『支配階級における洗脳実験』を題材としたサスペンススリラーで、題材としては割とトンデモ系になりがちなネタではあるのですが、クリスティーナ・リッチが主演しているだけのことはあって、割とシッカリと作られた作品になっています。

 お話としては、『とある心に深いトラウマを抱えた女性が最先端設備を備えた高級マンションに引っ越したところ、奇妙な幻覚や幻聴に悩まされるようになり、更には他の住民の奇妙な行動からサブリミナル効果による洗脳実験の存在を疑うようになっていくが…』といった感じのストーリー。

 主人公が最初から心にトラウマを抱えており『洗脳実験は実在するのか、
もしくは全ては主人公の妄想なのか?』
といった感じでお話が展開していくの
ですが、主人公が洗脳実験の疑いを抱く要因となる『住民に共通する奇妙な行動』やらの、無機質で異様な感じの演出がなかなかに秀逸。

 洗脳映像も、「リング」の呪いのビデオみたいな『いかにもサブリミナル』って感じの映像表現で不気味で良い感じですし、アイデアそのものは月並みなネタではあるもののサスペンスとしては全体的に割とシッカリと作られている印象ですね。

 サスペンスとしてそこまでスピード感やハラハラ感がある訳では無いものの、全体に漂う不穏な雰囲気やらは良く出来ていますし、終盤の展開とかも先が読めない感じでなかなか面白いです。
 ただ欲を言えば、中盤辺りにももう少し山場となるようなシーンなりがあれば、もっとテンポが良くなって面白くなったんじゃないかという気はします。

 あと、割と重要なキャラである『闇の技術の研究者』の男性が、影が薄くてどうにも印象に残らないキャラになっていたのが残念なところかなぁ?
 ラストとかもちょっと唐突感があったので、主人公の旦那よりもこちらのキャラをもっとシッカリと描いて欲しかったですよ。


 総評としましては、そこそこシッカリと作られた『サブリミナル題材もののサスペンススリラー映画』って感じの作品です。

 強く推すほどではないもののサスペンスとしてはキチンと作られていますので、題材に興味がある人とかクリスティーナ・リッチが好きな人とかであれば、まあまあ観ておいても良い程度の作品ではないかと…

 陰謀論』系の映画って、割とトンデモ系の作品になったりグテグテな内容になったりする場合が多いので、そういう系列でシッカリと作られた映画を観てみたいのであれば、チェックしてみても良いかもしれません。