（５５点／パロディホラー）
ワシントンから２０マイル離れた農場に、ある日突然、謎のミステリーサークルが出現する。
ニュースレポーターであるシンディは、このミステリーサークルに普通では無い何かを感じて調査を始めようとするが、そんな矢先に友人のブレンダが謎の突然死を遂げ、彼女が死ぬ一週間前に観たと言う『呪いのビデオ』を手に入れる事となる。
呪いのビデオを再生した彼女の元に、突然「７日後にお前は死ぬ。日曜も祝日も関係なし」という電話がかかってきて、不安になった彼女は真相を探る為に預言者オラクルの元を訪れるが…
果たして、ミステリーサークルと呪いのビデオに秘められた驚くべき関係と真実とは…？
類似タイトルの映画がいっぱい出てるので紛らわしいですが、品の無い映画のパロディネタの連発が話題を呼んだ、「最終絶叫計画」（SCARY MOVIE）シリーズの正統な３作目に当たる、オバカパロディホラー映画。
って、別に正統な続編といっても特にストーリーに繋がりがある訳でもなく、『正統な続編だから何だって言うんだ？』って感じではあるのですが、まあ一応、シリーズ通して登場人物の一部が同じとかって程度の繋がりはあるかな？
今までのシリーズと若干ネタやノリが変わって、チャーリー・シーンが主演でレスリー・ニールセンがカメオ出演していたりと、何でだろう？と思ってたら、監督がいつものウエィアンズ兄弟から、「フライングハイ」や「裸の銃～」シリーズのデヴィット・ザッカーに変わったのですな…
シリーズのファンには賛否ありそうですが、個人的にはこの監督のノリも好きなので悪くは無い感じです。
１作目は「スクリーム」＆「ラストサマー」、２作目は「ヘルハウス」と来たので、今回は何のパロディになるのかな？と思いきや、「サイン」と「ザ・リング」（日本版「リング」では無くハリウッド版の方）と言う、『メジャーって程じゃ無いにしても、ホラーファンなら観てるかな？』って感じのチョイスとなっていました。
まあ、前作の「ヘルハウス」に比べると、よっぽどメジャーなタイトルになったので、パロディとしての敷居は下がったかも？（っていうか、敷居の高いパロディって何よ？）
映画の内容に関しては…と言っても、相変わらずストーリーもクソも無くて、いつもの如く下っっっらないパロディだけの映画で、メインのネタとなっている「サイン」や「ザ・リング」以外にも、「マトリックス」やら「アザーズ」やら…、どっかでみたような映画のシーンのパロディの目白押し。
ホントに『３分に１回ぐらいは何かのネタが仕込まれてる』ような感じの、絶え間ないパロディの連発で、良く言えば『何も考えずに笑える映画』なんだけど、悪く言えば『全く中身の無い映画』です。
ただ、今回は今までのシリーズでも一番『下ネタが控え目』になった感じなので、比較的他人にも薦めやすくは成ったかな？
（本作なら、なんとかお茶の間で放映しても許されるレベルだと思います。旧作がお茶の間で放映されると気まずさのあまり家庭崩壊します。）
ネタの質はソフトになったと言いつつも、基本的には今までのシリーズ同様で、ひたすらお下劣で１発ネタ的なバカネタを連発するだけですので、まあ最初から『こういう映画だ！！』と割り切って観ればそれなりに楽しめる作品ではあります。
個人的には『やたらと武闘派のサマラ』（ハリウッド版の貞子）とか、『某Ｍ・ジャクソンのソックリさんのヤバすぎるネタ』とかは相当ウケましたし、他のネタも一部のやり過ぎネタを除けばなかなか笑えるネタが多かったので、意外と普通に楽しむ事が出来ました。
ただ、パロディ映画の宿命と言うべきか…『元ネタを知らないと、あんまり面白くない』というネタが多いのも事実で、とりわけ「サイン」と「ザ・リング」を観てないと分かり辛いネタが相当多いので、マトモに楽しむには、やっぱその２本を観ておく事が最低条件かも？
総評としましては、あいかわらずというかなんと言うか、とにかく相当観る人を選ぶ映画です。
まあ今までのシリーズが比較的楽しめたって人ならば、本作もそこそこ楽しむ事が出来ると思います。
今までのシリーズを観た事が無い人でも、本作をイキナリ観たとしても何の問題も無いですが、自分がバカネタと下品ネタをどこまで許せるか…と相談してから観る事を検討しましょう。
とりあえずは、「ホットショット」とか「フライングハイ」とか、その手の映画が好きで、しょうもないお下劣ギャグとかが嫌いじゃなければ観ておいても損はしないんじゃないかな？と…
逆に今までのシリーズが嫌いだった人は、絶対に観ない方が良いです。
今までよりは若干ネタがソフトになってるものの、それでもやはりアホ丸出しな映画ですので、余りの下らなさにキレる事ウケアイです。
点数は５５点を付けてますが、自分のバカ映画への耐性に合わせて『＋１０点～－５５点』まで加点して考えて下さい。
個人的には６５点ぐらいまでは付けても良かったかな？
余談ですが、このシリーズは原題は「SCARY MOVIE」～「SCARY MOVIE2」～「SCARY MOVIE3」という、しごく真っ当なタイトルが付いてるのですが、日本版では「最終絶叫計画」～「最新絶叫計画」～「最狂絶叫計画」なんて訳の分からない邦題が付いてしまっているので、次回作が出たらどういうタイトルにするんだろうと、ちょっと不安が…
パクリ映画で既に「最低絶叫計画」とか使われちゃってますしね…
