■■■「スレイヤー 7日目の煉獄」■■■
(45点/アクション)
ヴァチカンで悪魔祓いの教育課程を優秀な成績で修了した新米神父のダニエルは、実地訓練として過去に壮絶な悪魔祓いを経験した事のある、ベテラン神父のピーターの元で指導を受けることとなる。
ピーターは彼を悪魔祓いの現場に連れて行って、次々と生の悪魔祓いを体験させて経験を積ませるが、そんな最中、悪魔軍団の大規模な侵攻が迫りつつあるというウワサが囁かれていた。
そんなある日、強力な悪魔が取り憑いていると目される、『一家惨殺事件を起こした少年』であるチャーリーの悪魔祓いを行う事となるが、そこで彼らはピーターの過去にまつわる驚くべき秘密を知ることとなり…
新米神父とベテラン神父の2人のエクソシストが、悪魔たち恐るべき陰謀へと戦いを挑む…という、悪魔祓いもののオカルトサスペンス映画。
「スレイヤー」とかって、いかにもアクション映画っぽいタイトルが付いていますが、派手なタイトルの割には意外と地味な内容のお話です。
一応、新米とベテラン神父の二人組の活躍を描いた『バディもの』っぽい設定なのですが、雰囲気の割にはバディ要素もそこまで強くなくて、上記の『派手なタイトル』も含めて何かモヤっとする感じの作品という印象…
お話としては『新米神父が「過去に強力な悪魔を相手に壮絶な悪魔祓い」を行った経験があるベテラン神父の元に訓練のために配属されるんだけど、現場を経験していくうちにベテラン神父が過去に対峙した事のある「強力な悪魔」と再び対峙する事になり…』みたいな感じのストーリー。
プロットだけ聞くと、バディものとしては割とありがちな感じでそこそこ面白そうなのですが、なんというかキャラの立て方が微妙でいま一つ盛り上がらないんですよ…
ベテラン神父と新米神父の二人の関係にあんまり『バディ』感が無くて、加えてガイ・ピアースの演じるベテラン神父が良いキャラ設定の割には活躍シーンが殆ど無くて、どうにも影が薄いのがどうにも気になります。
逆に主人公の新米神父は、キャラがあまり立っていない割には出番が多くて、この辺がお話の盛り上がりの無さに繋がっている印象。
ただ、そこそこ予算をかけて作られているっぽくて、悪魔祓いのシーンなんかは割と派手ですし、中盤の警察署(?)での悪魔の襲撃のシーンなんかはそこそこ盛り上がって良い感じ。
作品のテンポも悪くないのですが、何か全体的に緊張感が薄くて、中盤が盛り上がる割には終盤の最後の戦いにかけて盛りさがっていく感じの構成なのも微妙ですし、ラストのどんでん返し的な展開も本作の面白さに繋がっているかと言われると悩ましいところ…
サブタイトルの『7日目の煉獄』も意味が分からない(煉獄要素とかどこにあったの?)ですし、ストーリーやキャラクターを含めて何だか退屈な部分が目に付く作品でしたよ。
総評としましては、『どうにも盛り上がりに欠けるアクション系のオカルトサスペンス映画』って感じの作品です。
割とシッカリと作られているので観ていて苦痛なほどでは無いのですが、正直なところ全体的に退屈な映画という感じでしたよ。
気になるようであれな敢えて観るのを止める事はないですが、特にオススメするような内容でもないので、まあ『お好みで…』って感じでしょうか?