NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「食人雪男」(30点/モンスター)

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■■■「食人雪男」■■■
(30点/モンスター)


 雪深い山奥に自生し、すべての傷や病を直すと言われている『雪男草』を調査するため、スミス博士らの調査チームは人里離れた雪山へと入山する。


 全滅した先遣隊の遺した手がかりを元に『雪男草』を探す彼らだったが、その山には『雪男草』を守る守護者と呼ばれる怪物・イエティが棲息しており、その怪物によって先遣隊が全滅した事が判明。


 イエティはが調査チームの面々へも容赦なく襲い掛かり、彼らを次々と血祭りにに上げていくなか、怪物にまつわる驚くべき事実が発覚し…

 


 人里離れた雪山に伝説の薬草を探しに来た調査チームが、山の守護者であるイエティに襲われる…という、モンスターホラー映画。


 なんというか、一言でいうと色々な意味で低予算感あふれるZ級ホラー映画という感じの作品ですね。


 なにがZ級っぽいかと言うととにかく映画の内容が全てにおいて物凄く雑だという点。


 『主人公たちが雪山で伝説の薬草を探す』というそれだけのお話なのですが、先遣隊が遺した手がかりのメモがあるのにそれを山小屋じゃなくて雪山の現場に出てから確認しようとしてみたりとか行動が無茶苦茶で(それは先に読んでおけよ)、全体的に登場人物たちが何をやっているのか分かり辛くてダラダラ感が物凄く強いのは困りもの。


 そもそも、主人公たちはただの薬草の調査チームっぽいのに何故かアサルトライフル武装しているというのも謎ですし、『伝説の薬草』という割には車で簡単に来れる程度の山中にあったり、設定に意味不明の部分が多すぎです。


 主人公たちを襲うイエティも、ただの肉襦袢に毛を貼りつけて被り物をしただけのような適当な着ぐるみですし、その安っぽい着ぐるみの出番もそこまで多くなくて、襲撃シーンの半分ぐらいは主人公たちが『何もいない空間に向かって銃を乱射してるだけ』のイメージ映像という謎の仕様。


 いやCGとかなら怪物の出番が少ないのは分かるのですが、ただの着ぐるみなんだからもっと出番を増やしても良いだろ…っていう。(着ぐるみのチャチさを隠すために出し惜しみしてるのかと思ったら、割とガッツリ画面にも登場するし…)


 ただ、お話の作りやイエティの着ぐるみは物凄い雑な割には、残虐描写には謎に気合が入っていて、グロ映像だけは名井過激で意外と良く出来ていたりする辺り、製作スタッフが趣味に走って作ったんだろうなあ…というのが想像できるあたり、なんとなく微笑ましくて良い感じです。(笑)


 また、一応ダルいながらもお話の終盤で『イエティにまつわる秘密』みたいなのが明らかになってきてからは、ちょっとだけストーリーが盛り上がってくるのですが、そこまでがダルすぎて途中で眠くなってしまうような展開の連発ですし、ラストも分かったような分からないような投げっぱなしオチですし、まあ微妙なことに差は無いかなぁ?


 ちなみにDVDのパッケージに書かれたキャッチコピーに「ヤツは顔面から喰う」っていう謎のコピーが書かれているものの、特にそんな感じのシーンは無かった気がするのですが、自分が半分寝落ちしてたせいで見逃してるだけですかね?
 (というか、人間の食い方でキャラの個性を出そうとするな。(笑))

 


 総評としましては、最初にも書いたとおり『物凄く雑な内容の超低予算モンスターホラー映画』って感じの作品ですね。


 正直なところあまり誉めるような要素は無い作品ですが、『Z級のお馬鹿系のネタ映画』として観るのであれば割と楽しめる部分はあるかも?


 ツッコミどころの豊富なネタ映画を探しているのであればそこそこオススメできる一本かもしれませんので、そういう方向性で観るのであれば『まあお好みで…』という感じでしょうか?