■■■「降霊会 ―血塗られた女子寮―」■■■
（５５点／サスペンス）
名門女子高の寮であるエデルヴァイン女子寮には、過去に自殺した少女がおり、バスルームの鏡の前で深夜に呪文を唱えると死んだ少女の霊が現れるという伝説があった。
ある日、悪ふざけで霊を呼び出す儀式でクラスメイトを騙す悪戯を行ったところ、騙された少女がその直後に自室の窓から謎の転落死を遂げるという事件が発生。
亡くなった少女と入れ替わる形で入寮してきたカミールは、寮生たちと協力して少女の死の謎の調査を開始するが、調査に関わった少女たちが次々と変死を遂げていき、彼女たちは伝説の『エデルヴァインの霊』による呪いではないかと恐怖を抱くが…
女子寮で過去に自殺した少女を呼び出す降霊会をおこなったところ、降霊会に参加した少女たちが次々と謎の死を遂げていく…という、オカルト風味のサスペンススリラー映画。
『女子寮で伝説となっている「自殺した少女を呼び出す儀式」を行ったところ、儀式を契機に関わった少女たちが次々と変死を遂げていく…』という、プロットやストーリーも含めて何ともオーソドックスなタイプのオカルトサスペンス映画ですね。
物語的には『果たして少女の霊の呪いは実在するのか、それとも何者かによる犯行なのか？』という謎解き要素を中心としてお話が進んでいくのですが、全体的に非常にテンポが良いのが特徴と言う印象。
割と短時間のうちに次々と新たな事件や事故が発生していくのですが、それらの発生のたびに新たな手掛かりやらミスリード的な演出やらがシッカリと仕込まれていて、謎解き系の作品としては観ていて全く退屈しないのは良い部分だと言えるでしょう。
ただ事件や謎解きのテンポが良いのは良いのですが、全体的にキャラの描き込みは浅めで、登場人物が多い割にはメインのキャラの個性が薄くて、主人公とその友人ぐらいしかいまひとつ印象に残らないのは残念なところ。
またオカルト的にも恐怖演出やらビジュアル的な怖さがイマイチで、そこまで雰囲気が盛り上がらない感じなんですよね…
事件の真相もそこまで驚きのない内容なのに加えて、ちょっと唐突感があってなんというか全体的に印象が薄めな作品という感じでしたよ。
総評としましては、良くも悪くも『コンパクトな作りのオカルトサスペンス映画』という感じの作品ですね。
全体的に悪くは無いのですが、強く印象に残るような部分のないアッサリ風味の作品という感じ。
とまれ普通に楽しめるレベルの作品ではありますので、そういうジャンルが好きで気になるようであれば、片手間程度にチェックしてみても良い一本かもしれませんよ。
