NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ハングリー/湖畔の謝肉祭」(20点/スラッシャー)

■■■「ハングリー/湖畔の謝肉祭」■■■
(20点/スラッシャー)


 2007年、イングランド南部の寂れたアクアパークのロッジに訪れた3人の男女が、何者かによって惨殺されるという事件が発生する。


 そして20年余り経過した現在。
 野外フェスへと向かう事となった6人の若い男女が、田舎道を車を走らせていたところ、道に迷ってしまい廃墟と化したアクアパークへとたどり着く。


 しかし、その場所は殺した人間の皮で作ったマスクを付けて犠牲者の肉を貪り食う恐るべき食人一家の棲む場所だという事を、彼らはまだ知らなかったのだった…

 


 食人一家の暮らす湖畔のアクアパークの廃墟へと訪れた男女が、悪魔のような食人一家の襲撃を受ける…という、イギリス製のゴア系スラッシャーホラー映画。


 登場する殺人鬼が『田舎町に暮らす犠牲者の皮で作ったマスクを付けた食人一家』という時点で、もう既にどこかで聞いたような設定の話という印象がありますが、そういうパクリ的な要素とは関係ないレベルで色々とダメダメな感じの超低予算ホラー映画って感じの作品です。


 映画の内容に関しては、いきなりこんな事を言うのも何なのですがぶっちゃけて言うと『低予算スプラッターホラーの悪い部分を煮詰めたような映画』という印象。


 序盤は、お約束のごとく若者たちが無駄にバカ騒ぎしたりエロい事をしたりとダラダラと過ごすシーンが無駄に長く、なかなかお話が進まなくてテンポが悪いです。


 そして中盤以降になってようやく殺人鬼が登場した後も、『暗くて何をやってるか判然としないシーン』やら『全く迫力の無い襲撃シーン』やら『血糊でごまかしているだけで面白味のない残虐シーン』やら、低予算ホラーにありがちな『見どころの無いシーン』が延々と続きます。


 殺人鬼も悪魔のいけにえ」のオマージュと言えば聞こえが良いですが、『死人の皮膚で作ったマスク』を付けてるだけで何の面白味も無い連中で、外見にも正確にも殺害方法にも各自の個性らしきものが全くないため、最後まで観終わった後でもそもそも何人組の殺人鬼だったのかすら判然としないレベル。


 主人公たちの方もあまり個性が立っておらず、キャラ同士の人間関係とかがサッパリ分からないせいで感情移入も難しく、仲間が殺されようが救出に向かおうがとにかく盛り上がりません。


 お話のラスト10分ぐらいになって、ようやく主人公たちが反撃を開始して少しだけ盛り上がる展開があるのですが、正直に言ってしまうとそこまでのシーンを全て早送りで観てしまっても支障が無いような内容なのは困りもの。


 個人的にオチのブラックな感じは割と嫌いではなかったので、せめて『もうちょっと本編中に見どころがあればなぁ…』という感じの作品でしたよ。

 


 総評としましては、どうにも見どころが無くて退屈な『超低予算のZ級スプラッターホラー映画』って感じの作品ですね。


 ガチで『低予算スプラッター映画の悪い方のテンプレート』をなぞったような内容なので、色々とツッコミを入れる目的で観るのであれば、まあ悪くない作品と言えるかも?


 まあでも、よほど『特殊な目的』でも無いようであれば全くオススメしないレベルの映画ですので、普通にゴア系ホラー映画が好きな人でもスルーしてしまっても問題の無い一本ではないかと思いますよ。