NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「スクリーム6」(65点/スラッシャー:オススメ)

■■■「スクリーム6」■■■
(65点/スラッシャー:オススメ)


 ウッズボローでの『ゴーストフェイス事件』を模倣した連続殺人事件を生き延びた4人は、ニューヨークへと移住し新たな生活を始めていた。


 サムとタラの姉妹は、事件のトラウマや風聞に悩まされつつもなんとか新生活を送っていたが、ハロウィンの近づくある日、彼女たちの周辺でまたしても『ゴーストフェイス事件』を模倣したと思われる殺人事件が発生。


 更には彼女たちの元に『犯人からのメッセージ』と思われる電話がかかってきた事から、新たな連続殺人が幕を開けた事を知るのだった…

 


 ホラー映画を模倣した殺人事件である『ゴーストフェイス事件』にまつわる連続殺人事件を描いた、人気スラッシャーホラーシリーズの第6弾。


 といっても5作目はシリーズのリブート的作品実質的に新シリーズみたいな形になっているので、ノリとしては『「スクリーム5」から続く2作目』という感じの内容かも?


 あいかわらず『ホラー映画の法則(ルール)』に則っての『真犯人探し』がメインとなる展開なのですが、本作はサスペンス的なノリは割と薄めになっており、『シリーズとしてのお約束』とか『ホラー映画のお約束』をリスペクトする事に注力している構成という印象。


 内容的にも、今までのシリーズよりもエンタテイメント性が強い感じにになっており、殺人鬼『ゴーストフェイス』が街中や群衆の前でも普通に襲撃してきたり、矢鱈とタフで主人公たちを執拗に追い回して大立ち回りを繰り広げたりと、全体的に攻撃性や怪物性がパワーアップされています。


 とにかくビジュアルやアクション的に派手な要素が強くなっていて、ゴーストフェイスの大暴れっぷりを観ているだけでも楽しめるという単純で爽快感のある内容になっているのは、新世代向けの「スクリーム」の方向性として悪くない印象。


 また単純に派手になっただけでなく、今までのシリーズへのお約束の踏襲やリスペクトもキチンとされており、過去の事件が色々な形で本作へと繋がっていたり、シリーズお馴染みのゲイルとかがゲストとして登場してみたりと、ファンに向けたサービスも忘れていない感じの作りのなのは良い感じです。


 ただ、今までのシリーズの中でも最も過去作に言及する部分が多いような作りになっており、お話のメインの部分でかなりの割合で過去作のエピソードが絡んでくるため、今までのシリーズをキチンと観ている人なら問題ないですが、『シリーズを観てない人は半分ぐらい訳が分からないんじゃ?』というような内容なのが気になるところ…


 あと真犯人の正体も設定にちょっと強引すぎる雰囲気があったので、全体的にもうちょっとシンプルな構成でも良かったかも?


 でもラストの熱い展開とかは悪くないですし、120分強とスラッシャーホラー映画としては長めの尺なものの、特に長さや冗長さを感じさせない作りなのは良かったです。

 


 総評としましては、普通に良く出来た『人気スラッシャーホラーシリーズものの最新作』といった感じの作品ですね。


 ただ、過去のシリーズを観てないと分かり難い部分が多く、特に「スクリーム5」を観てない人には7割ぐらいが訳ワカメなんじゃないかという気がするので、本作を観る場合には少なくとも先に「スクリーム5」を履修しておいた方が良いかと思います。


 逆にここまでシリーズを追ってきたような人であれば、ほぼ間違いなく普通に楽しめる内容だと思いますので、シリーズが好きな人であればチェックしておいても損は無い一本ではないでしょうか?