NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「デストイレ ザ・ファイナル」(15点/モンスター)

■■■「デストイレ ザ・ファイナル」■■■
(15点/モンスター)


 遂に全ての『悪魔トイレ』の元凶である『最強の悪魔トイレ』を倒したブレットとディングルベリー神父は、戦いを終えて海へとバカンスに訪れていた。


 しかし、休暇を楽しむ彼らの元へ『トイレーダー』を通じて助けを求める通信が入り、今度はシスターたちが悪魔トイレの襲撃を受けている事を知る。


 再び悪魔トイレとの戦いに備えて準備をする彼らだったが、世界各地で悪魔トイレの襲撃が激化している事を知ったことから、神父の旧友である教皇フランシスの助力を得るために教皇の手配したプライベートジェットでヴァチカンへと向かう事となる。


 たが悪魔トイレの魔の手は、彼らの乗る飛行機の機内にまで迫っていたのだった…。

 


 ベトナム帰還兵と神父のコンビによる『悪魔のトイレ』との戦いを描いた、トイレ・エクソシズムを題材としたオカルトホラー映画の第4弾。


 このシリーズは、新作が出る度に『こんなもん、金を払ってまで見る価値があるのか?』と思いつつも、ここまで付き合ってしまった手前なんとなく惰性で観ているのですが…


 今回は『ザ・ファイナル』と銘打たれている事もあって、『せっかくだから観てやるか』という体で鑑賞。


 ただ実際に観てみたところ、原題には『ファイナル』なんて単語は一切入っていないですし、続きを作る気まんまんみたいな内容だったので、もしかしたら『ファイナルシリーズ』という意味なのか、日本の販売メーカーが『もう続きは日本では販売せん!!』という意志の現れなのかは謎なところです。(笑)


 お話としては、完全に前作の続きのエピソードとなっており、『ブレットの尽力によって蘇った神父と共に事件の元凶である「最強の悪魔トイレ」を倒して、全ての戦いに終止符を打った彼らだったが、世界各地で再び悪魔トイレによる襲撃が再開。彼らは助力を得るために、神父の旧友であるヴァチカンの教皇フランシスの元へと向かう事となるが…』みたいな感じの展開。


 今回もハチャメチャな内容ですが、いちおう今までのシリーズの中でも一番キチンとした『ストーリーらしいストーリー』がある内容になっているのは好感触ですね。


 内容的には相変わらずの超低予算っぷりなものの、前作と同様に少し予算が増えたおかげで、ちょっとだけCGや小道具が豪華になっているのも良い感じ。


 また今回は、お話のメインの舞台が『プライベートジェットの機内』だったり、悪魔トイレのパワーで『異空間』みたいな場所に飛ばされる展開があったりと、舞台が変化に富んでいるのも悪くない印象。


 といっても、アクションホラー映画として面白いかと言われると決してそこまでのレベルではなく悪魔の攻撃が全く背景と合っていないCGを重ねたものだけだったり、銃器があからさまにオモチャで、大半の戦いのシーンが出演者の一人芝居だったり、あいかわらず大半の効果音が『放屁の音』だったりするのはご愛敬。


 ただ、今回は遂に主人公たちの戦う敵として『悪魔トイレ以外の悪魔』が新たに登場したりするのですが、こいつが単に『中に人の入った黒いシュラフ(寝袋)』なのは、特撮が雑すぎてちょっと笑ってしまいました。(いや、もうちょっと寝袋に加工するなり工夫しろよ。(笑))


 あと異空間では、何故か主人公たちを襲う『サメ』が出現してさりげなく『サメ映画』の要素まで取り入れているのは、いかにもZ級映画してて良い感じです。(次はゾンビですかね?)


 ちなみにいかにも完結編っぽいタイトルですが、ラストのオチはシリーズ初の『クリフハンガーエンド』(絶体絶命のまま次回に続く)ですし、『主人公たちのライバルっぽい悪魔』も登場したりと次回作に続ける気はまんまんのようです。


 次回作が日本で発売されるのかは謎ですが、次回作が出るようであれば、もうここまで付き合ったら最後まで付き合おうとは思いますよ。(笑)

 


 総評としましては、前作と同様にシリーズを通じて多少のパワーアップはしているものの、相変わらず『最底辺レベルの超低予算オカルトホラー映画』という感じの作品ですね。


 今回も60分程度の短い尺ですし、ネタ映画としては色々と強化されている部分も多いので、そういう映画だと割り切って観るのであればチェックしてみても良いかもしれません…


 ただ、前作のラストが『初期シリーズのお話として一区切り』的な終わり方ですので、新シリーズに付き合うつもりが無ければスルーしてしまっても良いですので、観るのをやめても誰からも責められないような映画だと思いますよ。(笑)