NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ハント・ロワイヤル」(40点/サスペンス)

■■■「ハント・ロワイヤル」■■■
(40点/サスペンス)


 恋人のテッサとケンカ別れしたカサンドラは、ダイナーでジャクソンと名乗る青年とその父カーターに声をかけられる。


 カーターから、彼の持つ無人島で行われる『狩り』の大会に参加し、成功すると10万ドルの賞金を得られると聞かされた彼女は、行く当てもなく途方にくれていた事から狩りに参加する事となる。


 島へと到着した彼女は他の参加者たちと歓談して過ごすが、その日の夜にカーターたちの襲撃を受けて意識を失った彼女は、目を覚ますと他の女性たちと共に半裸で小屋に閉じ込められている事に気づく。


 カーター達の行う『狩り』が女性をターゲットにした『人間狩り』で、自分たちが『狩り』獲物だと知らされた彼女は、生き延びるために男たちに反撃を開始するのだった…

 


 男性至上主義者の男たちによって『人間狩り』の獲物にされてしまった女性が、反撃を開始して男たちを返り討ちにしようとする…という、アクション風味のサスペンススリラー映画。


 いわゆる『人間狩り』をテーマにしたサバイバル系のアクション映画なのですが、なんというか色んな意味で中途半端な感じの作品ですね。


 お話としては『とある女性がダイナーで出会った男性に誘われて、無人島での10万ドルの賞金のかかった「狩り」に参加することになるんだけど、実はその無人島は金持ちの道楽による「人間狩り」の会場で主人公たちは「狩りの獲物」として連れてこられたのだった』みたいな感じの割とありがちな展開。


 一応、作品の個性を出すために、『狩り』を主宰する集団が『女性を狩ることで自分たちの尊厳を守ろうとする男性至上主義者軍団』みたいな設定がされていたりするのですが、なんか悪役のキャラ付けが前時代的でいま一つ魅力を感じられないんですよね。


 本作の最大の欠点は、なんというか『とにかくお話のテンポが悪い』ということ。


 主人公たちが島に着いてから『狩り』がはじまるまでが無駄に長くて、酒を飲んでダベってるだけみたいなシーンが矢鱈と多いんですよ。


 ダラダラとしたシーンは何をやってるかというと、悪役たちの『男性至上主義談義』が延々と続いたり、主人公の過去の身の上話が無駄に長かったりという感じで、そんな感じのダラダラしたノリのシーンが80分ぐらいの映画の50分ぐらい続きます。


 いや、キャラや設定の掘り下げをしたいのは分かるのですが、流石に前振りが長すぎやろと…


 お話が動き出した後はそこそこテンポ良く楽しめる内容にはなるのですが、その後もあまり迫力の無いアクションシーンやら緊張感のないサスペンスシーンの連続で、どうにも盛り上がりに欠けます。


 また、終盤でちょっとした『意外な事実』が判明して、お話が急展開していくのですが、その設定も唐突過ぎて『衝撃的』というよりも『何やソレ?』とツッコミを入れたくなるようなノリなのは困りもの。


 ラストの展開だけはちょっと良い感じではあるのですが、それ以外に見どころが無くてダルい時間があまりに長すぎるので、正直なところ観ていてちょっと辛い映画でしたよ…

 


 総評としましては、『微妙な出来の低予算アクション系サスペンススリラー映画』って感じですね。


 ノリとしては『人間狩り』ものというよりは、強いヒロインが主役の『リベンジもの』の系列になるのですが、リベンジ要素もそこまで爽快感がある訳でもないので、そういうジャンルが好きでもオススメはし辛いかなぁ…


 まあキャラや世界観の掘り下げはシッカシしていますし、壊滅的にツマんないという訳でも無いので、気になるようであれば動画配信サービスでサブスク入りしたあたりででもチェックしてみれば良い程度の作品かな…とは思いますよ。