NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「バトルワールド」(60点/アクション:結構オススメ)

■■■「バトルワールド」■■■
(60点/アクション:結構オススメ)


 近未来、M13星団より襲来した異星人の侵略により人類は存亡の危機を迎えていた。


 地球連邦防衛軍は、最強の遺伝子を備えた『スパルタ』という特殊部隊を編成し宇宙人の侵略に対抗するも、無敵のシールドを備えた宇宙人の操る巨人型兵士『ヘルバウンド(地獄の猟犬)』に手も足も出ず、ひたすら敗退を続けていた。


 スパルタの兵士であったチェン・リンは、仲間の部隊が全滅した事から戦場から脱走し、脱走兵としてジャンク部品を拾って生計を立てる生活を送っていたが、ヘルバウンドに襲われそうになっていたところをガオ・レンの率いる軍の残存部隊に助けられる。


 脱走兵であるチェンは、ガオが軍の残存部隊が再集結するための合流ポイントに向かうためのガイドとして連行される事となるが、そんな矢先に一行は『ヘルバウンドのシールドを無効化する新兵器を開発した』という科学者のドジ・パム少佐と遭遇し…

 


 無敵のシールドを備えたエイリアン兵士と、反抗軍として戦う人類の残存兵士との戦いを描いた、中国製のSFアクション映画。


 このところ大量に生産されている、中国製のSF映画やらアクション映画の一本ですが、玉石混交の作品群の中ではまあまあ良く出来た新作という印象ですね。


 お話としては『エイリアンの侵略を受け、圧倒的なテクノロジーの差で滅亡の危機に瀕していた人類の軍隊だったが、起死回生の新兵器を作成して反抗を開始するために、その技術を開発した科学者を命がけで護衛する』みたいな感じのストーリー。


 設定的にはオーソドックスな感じの内容ですが、戦闘シーンやアクションシーンも割と派手なのに加えてシーン自体も多めで、非常にテンポ良くサクサクと楽しめる内容という印象。


 エイリアンの巨人兵器が1種類(数自体は大量に登場するんだけど同じCGモデルの使いまわし)しか登場しなかったり、大半のシーンが砂漠だったりと、ちょっと低予算さを感じさせられる部分もありますが、廃墟やら軍事基地やらで戦うシーンもあったり、敵もエイリアンだけじゃ無くて盗賊グループが登場してみたりと、ロケーションや展開的に飽きさせないような工夫がされているのは悪くない印象。


 またメインの登場人物は6~7人程度なのですが、部隊の面々も割とシッカリとキャラが立っており、主役である主人公や隊長なんかはキチンとキャラが掘り下げられていて、メンバー毎にちゃんと見せ場が用意されていたりとバランス感覚が良く作られているのを感じます。


 エイリアンのデザインも、メタルーナミュータントっぽいちょっとレトロな雰囲気で悪くないですし、登場シーンも非常に多くて見せ場には困りません。


 ただ全体的に良く出来ているのですが、『エイリアンの兵士が無敵のシールドを装備している』という設定のせいで、終盤まで全く倒す事ができずに『ひたすら逃げ続けるだけ』みたいな状態なのが、やや盛り上がりに欠ける印象。


 ストーリーに関しても割と閉塞感の強い感じの展開が多いせいで、観ていてちょっとストレスが貯まるんですよね。


 エイリアンの兵士は『物凄く強いけど頑張ればなんとか倒せる』程度の設定にしておいた方が、見せ場や爽快感も増やせて良かった気がしますよ。


 あと、終盤の展開はちょっと唐突な雰囲気があったので、もうちょっと設定とか伏線を丁寧に描いておいた方が良かったかも?


 でも、ラストのオチとかは結構熱くて好きですけどね…

 


 総評としましては、『まあまあ良く出来たバトルものSFアクション映画』って感じの作品ですね。


 大量生産されている中国製のSFアクション映画のなかでも、まあまあ当たりに該当する作品だと思います。


 強く推すにはちょっと物足りない部分もありますが、普通に楽しめるレベルの作品でしたので、気になるようであればチェックしておいても損は無い一本ではないでしょうか?