NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「HEX 地上400m消失領域」(50点/サスペンス)

■■■「HEX 地上400m消失領域」■■■
(50点/サスペンス)


 抜群のスカイダイビングのスキルを持ちつつも、過去のトラウマから常に単独でダイビングを行うサラは、ある日、地元のスカイダイビングのクラブのリーダーであるペイソンから熱烈なアプローチと勧誘を受ける。


 迷いつつも彼のチームに参加する事となった彼女は、『ヘックス(六角形)』と呼ばれる高い難易度のフォーメーションに挑戦する事となるが、そのフォーメーションは難易度だけでなく『挑戦した参加者が次々と命を落とす』という奇妙な都市伝説のあるものだった。


 いざ本番となり、ヘックスへと挑戦する彼女たちだったが、フォーメーション降下の最中に、彼らの目の前でペイソンが『空中で唐突に姿を消す』という奇妙な事件が発生。


 必死になってペイソンの行方を捜索する彼らだったが、本人もその墜落した死体も発見することが出来ず、更にはヘックスの参加者が謎の事故死を遂げてしまい…

 


 『参加者が次々と死を遂げる』という不気味な都市伝説のあるフォーメーションに挑戦した競技者が、メンバーの謎の消失事件に遭遇する…というオカルトサスペンス映画。


 タイトルや雰囲気から、てっきり『空中での人間消失という不可能犯罪のトリックに挑むミステリー系のサスペンス映画』みたいなのを予想していたのですが、自分の予想と違ってむしろ『都市伝説を題材としたオカルト系のサスペンス映画』みたいな内容の作品でしたよ。(まあタイトルバックで、既にオカルトっぽい雰囲気はかもしだして居ましたが…)


 お話としては、『とあるスカイダイビングのチームが、「挑戦した人間が謎の死を遂げる」という奇妙な都市伝説のあるダイビングのフォーメーションに挑戦するんだけど、そのダイビングの最中にメンバーの一人が空中で消失するという奇妙な事件が発生。その謎を追ううちにさらなる犠牲者が出てしまい…』みたいな感じの展開。


 ちょっとネタバレになってしまいますが、分かりやすく言ってしまえば『スカイダイビング版のファイナルデスティネーション』みたいな話と言えば、ホラーファンの人にはピンと来やすい内容かも?


 簡単に言ってしまえば『呪われたフォーメーション』に挑戦したメンバーが、リーダーの空中消失を含めたメンバーの怪死に遭遇し、その都市伝説の秘密を追っていくうちに驚くべき真実へとたどり着く…みたいな感じの展開。


 序盤はちょっとサスペンスっぽいノリなのですが、中盤からは完全にホラー的な展開『理不尽な死』が次々と主人公たちを襲うようになっていきます。


 実際のところ「ファイナルデスティネーション」にインスパイアされた作品だと思いますので、そこまでツマんない訳ではないのですが、序盤のサスペンス的な展開に割と尺を割いてることもあって、全体的なテンポ感がちょっと遅め。
 また、メンバーたちの『謎の死』の描写も妙にアッサリしててそこまで気合が入っている内容でも無くて、どうにも盛り上がりに欠ける印象なのが残念なところ。


 『スカイダイビングにまつわる都市伝説』を題材としてる割にはスカイダイビング要素はそこまで強くも無いですし、『謎の死』を題材とした都市伝説系の作品にするのであれば、もっと犠牲者を増やすか気合の入った殺し方にして欲しかったですよ。


 お話の終盤で解明される『ヘックス』と『人間消失」に関する秘密も矢鱈と唐突ですし、オチもやや投げっぱなしな感じですし、全体的に『もうちょっと見どころがあればなぁ…』って感じの映画でしたよ。

 


 総評としましては、『いま一つ盛り上がりに欠ける地味なオカルトサスペンス映画』というのが正直なところ。


 スカイダイビングを題材にしてる割には題材がそこまで活かされている訳でもなく、「ファイナルデスティネーション」系のテイストの割には『死の運命』とかにそこまで緊張感がある訳でもなくて、全体的にどうにも中途半端なんですよね。


 壊滅的にツマんない訳ではないので、その手のテイストの作品が好きであれば観てみても良いかもしれませんが、正直なところあまりオススメするような要素も無いので、まあ『お好みで』って感じでしょうか?