NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

パラダイム (50点:---)

■■■「パラダイム」■■■
(50点:---)

 ある日一人の神父が教会で、謎の鍵の入った箱を手にし『恐るべきものが目を覚まそうとしている』というメッセージを残したまま怪死を遂げる。
 神父の死を調査していたルーミス司教は、その鍵が教会の地下室の扉の鍵だと気付き、その地下室に不気味な緑色の液体が蠢く円筒形の容器を発見する。
 彼はこの現象の原因を究明するために、超常現象の専門家であるバイラック教授とともに教会の地下へと測定装置を持ち込み調査を開始するが、この緑色の液体は、驚くべき事に700万年前に封印されたものだという事実を発見する。


 『J・カーペンターのファンと言っておきながら、氏の裏の名作と言われている3本のうちの一本に当たる「パラダイム」を観て無いのか?』というツッコミが入りそうですが、実は十数年前に一度観たことがあるものの、TV放映で見たためどんな内容だったかをサッパリ覚えていなかったので、改めてDVDを購入して見直してみたといったところです。
 (ちなみに裏の名作の他の2本は「ゴーストハンターズ」と「ゼイリブ」。)

 で、久々に観てみた感想なのですが…
 肝心の映画の方は、量子論と悪魔の存在を結び付けてみたりと、なかなか時代を先取りした(というかしすぎてる)ような斬新なアイデアを盛り込んでいるものの、全体的になんとも地味な映画ですなぁ。

 カーペンターらしい地味なながらも程よい緊張感と、チープだからこそ感じる不気味さ等と、なかなかに面白い部分もあるんですが…
 ストーリーはロクに展開しないし怪物もマトモに登場しないわで…そりゃ普通の人が観たら、B級の駄作と言われても仕方ないような映画です。
 いやB級なのは、実際にB級なんですが。(笑)

 ただB級でありがちなチープなオチを、チープに見せず不気味さに昇華させてしまうというテクニックは、流石はカーペンターだなと感心させられました。
 カーペンターのファンの間で、この映画の支持者が多いのも納得出来ます。

 総評としましては、改めて推す程の映画ではないもののカーペンターのファンなら観ておいても損は無いかな?といった感じの映画でした。
 普通の人には余りお薦めはしませんが、とりあえずジョン・カーペンターって誰?』とかって向きには、まずは「遊星からの物体X」とかエスケープ・フロム・LA」辺りを見ていただいた方が宜しいかと…