NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

アラクニア (25点:地雷…だけど笑える)

■■■「アラクニア」■■■
(25点:地雷…だけど笑える)

 とある大学教授と学生の一行が、研究旅行でアメリカの中南部をセスナで移動中に流星雨に遭遇する。
 冗談で『流星が衝突するかも?』と話をしていた彼らだが、偶然にも流星の一つが隕石となって地表へと到達し、その爆風に巻き込まれた彼等のセスナは街から遥かに離れた人気のない片田舎へと不時着してしまう。
 九死に一生を得た彼らは田舎の一軒家を発見し泊めてもらう事となるが、そこの主人が昔見世物にしていたという、牛ほどもあるような巨大なクモの屍骸を見せられる。
 最初は『そんな巨大なクモが居るわけが無い』とバカにしていた彼らだったが…


 といった感じの、いわゆる閉鎖環境型の生物パニックホラー。

 基本的には、この手のB級ホラー映画のお約束っぽい内容を踏襲した作品なんだけど、序盤で隕石が出てくるので『巨大グモは宇宙生物か?』と思いきや、実は未知の地底生物という設定だったり…
 お姉ちゃんが2人居るから、男とHしてて怪物に襲われるのか?と思いきや、いきなりレズ行為に耽りだしたり…
 と、微妙なところで定番を外してきたりして、意外にも序盤の展開は面白い。

 が、問題はこの巨大グモが登場してからで…
 この巨大グモがストップモーションアニメ(ダイノメーション)で撮影されてるんだけど、コレがとにかく凄くて…

 何が凄いって…
 『こいつら、毎秒3コマぐらいで動いてるよ!!』
 と言いたくなるような、物凄いカクカクっぷり!!

 まあ、なんと言いますかコレが凄まじいぐらいにカクカクとした動きで、思わず「ひらけポンキッキとか「バスケットケース」のベリアル兄さんとかを思い出してしまう始末。
 このCG全盛期の時代に於いてとてつもない特撮のショボさは、別の意味で一見の価値ありです。

 しかしこの巨大グモ外皮が鋼鉄のように頑丈という設定で、銃で撃っても殴りつけても全くといっていいほど効かなくて、しかもコレがウジャウジャと登場する上に、ダイナマイトでふっ飛ばしても1匹や2匹倒すのが限度というタフさ加減。
 特にコレといった弱点も無さそうだし、果たして『こんな怪物を一介の大学生達がどうやって倒すんだろう?』と思いきや…

 序盤の展開並に『微妙に定番を外す展開』でオチでも予想を裏切ってくれて、コレはコレでなかなか笑わせて貰いました。

 総評としましては、基本的に超B級(というか、むしろZ級)のダメダメなホラー映画ですが、笑えるという点ではなかなか笑わせて貰える映画ではありますので、B級ホラーマニアでクソ映画を楽しんで観られるタイプの人なら、そこそこ楽しめると思います。
 普通の人は、余りの下らなさに窓からTVを投げ捨てたくなるような映画ですので、絶対に見ちゃダメです。