■■■「ブラックファイア」■■■
(45点:---)
南米のジャングルの奥地の遺跡にのみ生息し、人間に卵を産みつけて寄生する事で爆発的な勢いで繁殖し、現地人から「黒い炎」と呼ばれる未知の種のスズメバチ。
このスズメバチを、とある組織が捕獲し研究の為に搬送しようとするが、搬送中のトラックが事故を起こしてしまい、殺人スズメバチの群れはトラックから逃げ出してしまう。
昆虫学者であるラングは、被害者の死体と残された蜂の巣からこの殺人蜂の存在を知り、町の人々が危険に晒されていると警告を発するが、おりしも町では今年最大の「死者の日」のカーニバルが開催されようと、町長を中心として準備が進められていた…
といった感じの生物パニック映画。
いわゆる、「殺人蜜蜂キラービー」とか「スウォーム」といったタイプの『蜂の群れ』系ホラー映画ながら、『人間に寄生し爆発的な勢いで繁殖する』という設定を持たせる事で作品に個性を……
持たせようという努力は認めるんだけど、作品の中でその設定が余り効果的に生かされて居ないのは、なんともいただけない所。
全体的に設定や演出なんかはホラーのお約束を踏襲しており、ストーリーも話のテンポも悪くは無く、B級ホラーとしては及第点と言えるレベルには達しているのですが、いかんせん制作費が無かったのかCGや特撮がショボくて、全体的に非常にチープに見えるのは辛いところな映画でした。
やたら唐突で捻りの無いオチも、なんだかなぁって感じ…
総評としましては、B級ホラーとしては悪い作品では無いものの、コレといった個性や面白味には欠ける作品です。
生物パニックものが好きならば観るに耐えかねるレベルではない物の、改めてお勧めって程の映画では無いかなぁ?
まあ、この手のジャンルが好きならば気分次第で見ておいてもいいかな?
一般の人が見ても、TV放映でタダで観る程度なら我慢できるレベルでしょう。
ちなみに余談ですが、世界最大のスズメバチって実は日本の「オオスズメバチ」なのだそうで、この映画の監督も恐らく日本のスズメバチのデカさと凶暴さを知らなかった為か、映画に登場するスズメバチが若干小ぶりで『その程度の大きさのハチで大騒ぎされてもなぁ』って気分になってしまったのは私だけでしょうか?
そういう意味で、日本人向けじゃ無い映画かも知れないなぁ…。