■■■「ブラックキャデラック」■■■
(60点:---)
大学生の3人組の主人公達は、ある週末に州境の向こうにあるバーまで女の子を引っ掛ける目的で遊びに出ていた。
しかし酒場で仲間の一人が揉め事を起こし、彼等は車で酒場から逃げ出す事となってしまう。
酒場での揉め事の相手を首尾よくまいた彼等は、自宅へと戻るべくドライブを続けていたが、いつからか不気味な真っ黒いキャデラックが彼らの後を付けて来ている事に気付く。
果たして、この不気味なキャデラックの目的は何なのか?
といった感じの、ちょっとホラーっぽい雰囲気のサスペンス映画。
『謎の車に追跡される』という設定を聞くと、スピルバーグの「激突!」を思い出す人も多いと思いますが、この映画もそんな感じで理由も分からずに執拗に追跡してくる『黒いキャデラック』という存在が、なかなかに不気味で良い味を出しています。
ただ不気味な設定は面白いものの、惜しむらくは『黒いキャデラック』が「激突!」のトラックのように殺る気マンマンという訳でも無く迫力に欠ける為、途中経過がやや冗長で少々中だるみしてしまうのが、今ひとついただけないところ。
まあ、クライマックスで明かされる『黒いキャデラック』の秘密に関しては意外性は薄いものの、「激突!」と違ってキチンとオチがついてるのはスッキリして良い感じですし、ラストのまとめ方もなかなか上手いです。
コレで『黒いキャデラック』に、いろんな意味でもうちょっとインパクトがあれば面白い作品になったのになぁ…と思われるのが、少々惜しいところでしょうか?
総評としましては、設定の面白さに対して今ひとつ食い足りなさの残るようなサスペンス映画でした。
まあ映画そのものがツマんない訳でもなく、観ても時間を損したと感じるような映画では無いので、
借りてみるまで行かなくても、とりあえずTVで放映されたら観るといった程度でいいかな?といった感じの映画でしょうか。
ホラーっぽいパッケージですが別にホラーって訳でも無いので、「ザ・カー」や「クリスティーン」みたいな映画と勘違いしないように注意しましょう。