ゲーム感想:「ストロベリーパニック!」(PS2)<感想/前編>
【総評:7点(10段階評価)】
電撃G'sマガジンにて、「シスタープリンセス」(以下:シスプリ)等の流れを汲む読者参加企画として作られた、百合物の読者参加企画である「ストロベリーパニック!」のゲーム化作品。
■公式サイト
>http://www.mediaworks.co.jp/users_s/gs/strawberry/game/index.php
連載当初に、ちょうど「マリア様がみてる」がアニメ化され人気を博していた事から作られた、いわゆる『便乗企画』だった事もあり、「シスプリ」や「双恋」等の先鋭的な企画が多い電撃G'sマガジンにしては少々インパクトに欠けて今ひとつ印象が薄い作品でしたが、その後アニメ化されてゲームもこうして発売されているので、まあ成功した企画だったのかも?
ゲームの内容の方は、「ミアトル」、「スピカ」、「ル・リム」の3つの女子校が並立するアラストエアの丘にある、女子校の一校へと転校してきた3人の編入生のうち一人となって学園生活を送るという内容の、割とオーソドックスなタイプのアドベンチャーゲーム。
「シスプリ」同様に、主人公は開始直後から特に理由も無く全員から『超モテモテ』で、フラグが立ちまくりの『ツンデレ』ならぬ『常デレ』状態。
とにかく最初からモテモテなので、特に選択肢とか意識しなくても、普通にプレイしてれば『ほぼ確実に誰ぞのエンディング』が見れるというライトさで、1周のプレイ時間も3~4時間(メッセージスキップすれば1~2時間)程度。
ノベル系の『読ませるタイプ』のアドベンチャーも良いですが、何かの合間に息抜きにプレイするゲームとしては、これぐらいの手軽さのゲームも良いものです。
また、1プレイの時間は短いものの、主人公3人に対して攻略対象キャラが9人居り、全部で3×9=27通りのカップリングがある事から、マトモに攻略しようとすると相当なボリュームになるので、この手のお手軽ギャルゲーにありがちなボリューム不足を感じる事も無いのは良い点です。
ゲームのルールは非常にシンプルなコマンド選択式のアドベンチャーなのですが、入力に時間制限のある『ストロベリーチャンス』や、キャラクターの心理状態を表す『天使と悪魔モード』や『パニックモード』等…といった見せ方を工夫する事で、ゲーム性や個性を出している点は、実にメディアワークスらしくてなかなか面白いです。
ゲームのシステムの方も、読み込みやメッセージのスキップも相当早いのに加えて、電源を切るまで有効な『クイックセーブ/クイックロード』の機能を搭載する事でセーブやロードも快適で、総じてストレスを感じる事の無い申し分ないシステムだと言えるでしょう。
シナリオの方は、アニメ版のような深刻さは1mmも無く、『ミアトルとスピカの確執』も無ければ、『エトワール戦』(というかエトワール制度そのもの)も無く、もちろん『静馬の死別した恋人』なんて居る訳もないという、お気楽でコメディ要素の強い『完全なラブコメ』になっています。
個人的には、コレはコレで悩みが無くて良いと思うのですが、キャラによってはアニメと別人かと思うぐらい性格が違ってしまっているので、アニメ版が好きな人からすれば賛否両論ある設定かも?
まあ、殆どのキャラがストーリーらしいストーリーは無く、むしろ『百合っぽいカップリングとシチュエーションを楽しむ』という内容なので、その辺は割り切ってプレイする必要があるでしょう。
また、本来『百合もの』の世界は奥が深いらしいので、本作は百合ものというよりも『女の子が主人公のライトなギャルゲー』という感覚ですが、逆にキャラクターさえ気に入れば『百合ものとか苦手でも結構楽しめる作品』だとは思うので、アニメ版等でキャラが気になってる人はプレイしてみても良いかもしれません。
以下、長くなったので後編に続きます…
っていうか、YahooBLOGの一度のテキストが制御文字込みで5000文字ってのは少なすぎなので改善して欲しいですな。
マトモにレビューとかコラムを書くと、文字数が圧倒的に足りないですよ…
以下、ゲーム感想:「ストロベリーパニック!」(PS2)<感想/後編>へ…
>http://blogs.yahoo.co.jp/uei_nanigashi/41777007.html