NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ハイテンション」(40点/スラッシャーホラー)

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■■■「ハイテンション」■■■
(40点/スラッシャーホラー)

 大学生のマリーは試験勉強に集中するため、親友であるアレックスの実家で泊り込みの合宿を行う事になる。
 アレックスの実家は農場を改装した旧家で、フランスの片田舎で遊ぶ場所も無ければ殆ど人も訪れないような僻地で、この場所なら勉強もはかどるだろうと思われた。

 しかし泊り込みを始めたその晩に謎の男がアレックスの実家を来訪、アレックスの家族を次々と皆殺しにして、アレックスをトラックに積んで連れ去ろうとする。

 身を潜めていて虐殺から難を逃れたマリーは親友を救い出す為にトラックへと乗り込むが、逆にアレックスともどもトラックに閉じ込められてしまう。

 マリーはなんとかして謎の殺人鬼の魔手から逃れ、アレックスを救い出そうとするが…


 リュック・ベッソン率いるヨーロッパ・コープ製作による、フランス製のスラッシャーホラームービー。

 最近流行のいわゆるユーロホラーって奴ですが、別にリュック・ベッソン率いる…』とかって冠が付いているものの、リュック・ベッソンが製作に関わっている訳では無いようです。

 パッケージに『スーパー・スプラッタ・スリラー』なんて銘打ってるだけあって残虐描写は相当強めながら、割にサクッと人を殺してしまうシーンが多いので目も当てれない程キツイ訳でもありません。

 前評判から、もっと痛そうな描写がテンコ盛りのグログロ映画かと思って身構えていたので、ちょっと肩透かし…。(でも、トゲバット殴打のシーンだけは超痛そうだけど…)

 ストーリーに関しては、殺人鬼との追っかけっこをひたすら繰り広げるという、いわゆる悪魔のいけにえタイプ。

 序盤に、いきなり他人の家に乗り込んできて家人を皆殺しにする殺人鬼の強引さは、まさに「ハイテンション」って感じなんですが…
 序盤の盛り上がりに対して中盤の追っかけっこがイマイチ緊張感に欠け、見せ場もあまり無い為に、どうにも中だるみしてしまっているのが残念な所。

 終盤は一応、ちょっと『意外な展開』になって盛り上がるんですが、この『意外な展開』あまりにも無理がありすぎでツッコミどころが多いため、個人的には『なんじゃそりゃ!?』って気分になってしまい素直に楽しむ事が出来ませんでした…

 以下、ネタバレなんで隠し文字で書きますが『2人でフランスの片田舎の農場まで来た筈なのに、あのトラックは一体誰が持ってきたの? ガソリンスタンドのシーンとかもヒロインの一人芝居としてはちょっと無理がありすぎ…』みたいな事が気になったのは私だけ?

 イデアは悪くは無いと思うのですが、もうちょっと要所要所に盛り上げるシーンがあって、ストーリーラインもしっかり作られてればなぁ…と思うところの多い映画でしたよ…


 総評としましては、いわゆるスラッシャーホラーとしては十分に及第点の完成度だと思いますが、もう一歩、何かが突き抜け切らない感じで物足りなさが残る映画でした。

 もっと『ゴア描写テンコ盛り』みたいなノリを期待してたので、ちょっと方向性が違ったかなぁ?

 まあ悪魔のいけにえ系とかのスラッシャー映画が好きな人ならば、普通に十分楽しめる内容だとは思いますので、とりあえず観ておいても損は無いのでは無いかと思います。

 タイトルどおりに、最初から最後まで序盤の「ハイテンション」っぷりが保ち切れればもっと面白くなったと思うんですけどねぇ…