NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「U.K.M.:THE ULTIMATE KILLING MACHINE」(40点/SFサスペンス)

イメージ 1

■■■「U.K.M.:THE ULTIMATE KILLING MACHINE」■■■
(40点/SFサスペンス)

 米軍の極秘施設であるミルヘイブン研究所では、人体の脳幹に特殊な薬品を投与する事によって通常の数倍の力を発揮する事が可能となるという、兵士を『最強の殺人機械』へと改造する実験が行われていた。

 軍隊は入隊志願者の中から特に人格等に問題のある『落ちこぼれの兵士』を選出し、4人の新兵が実験対象となるべく研究所の地下施設へと送り込まれる。

 しかし自分達に施されている人体実験のような『処置』が、明らかに普通の軍隊の訓練とは異なる事に疑問を持った新兵達は、身の危険を感じて研究所からの脱出を企てるのだった…



 軍隊の行う非人道的な人体実験をモチーフとした、SF風味のサスペンス映画。

 パッケージや解説だけを観ると、いかにも「SAW」っぽいシチュエーションスリラーかのように書かれてますが、内容的には「SAW」とは似ても似つかないようなタイプのお話で…
 ノリとしては『SF風味サスペンス映画』みたいな設定に、『スラッシャーホラー映画』『アクション映画』的なテイストもちょっとアリみたいな感じの作品です。

 少なくとも「SAW」のようなシリアスさは微塵も無くて、むしろ娯楽作品的な要素が強い内容ですので、ティーンエイジャーが主役の『青春スラッシャーホラー』的なノリの映画と考えておけば間違いないでしょう。

 いわゆるシチュエーションスリラーとして期待してると、予想と全く異なるノリに肩透かしを食らわされるかもしれませんが、普通に『軽いノリのサスペンス映画』として観れば完成度はソコソコ。

 適度に織り込まれた『ちょっとしたアクションシーン』『残虐描写』
 ジェイソンばりの『不死身の殺人鬼』に状態になった過去の被験者が登場してみたり、人体改造を受けた人間は『アドレナリンの大量放出によって異常に性欲が高まる』とかって設定でお約束的なお色気シーン(でも全部未遂)もあったりと、低予算ながらも視聴者を楽しませようという努力が所々に垣間見られます。

 全体的にお話自体のテンポもそこまで悪くも無いですし、B級という事を念頭に置いて観るならばそれほど悪い出来の作品ではありません。

 …ですが、まあ所詮は『B級の低予算映画』故に、ぶっちゃけて言うならば『どの要素も中途半端』な感じで、別に褒め称えるほど良く出来ているようなシーンがある訳でも無くて、特にオススメ出来るような作品じゃ無いのも事実。

 殺人鬼の襲撃シーンの残虐描写が『イメージ映像』だけだったり、研究所の爆破シーンが『イメージ映像』だけだったりと、もうちょっと予算があればどうにかなったのにね…と思わせるシーンも多々あるので、この作品を観るならその辺は笑って許す心構えが必要でしょう。


 総評としましては、一言で言うと『可も不可もなし』という評価が最もしっくり来るようなB級サスペンス映画ですね。

 別に、うっかり借りて観てしまっても後悔する程にツマんなくも無いですが、自分から好んで借りて観てみる程の価値があるような作品でも無いでしょう。

 「SAW」のようなタイプの『シチュエーションスリラーを観る気まんまん』で借りてしまった場合は間違いなく『騙される』映画ですので、その場合のみは注意が必要ですので、シリアスなサスペンス映画が観たい人は誤って借りない様に気をつけましょう。