■■■「デッドマンズ・プリズン DEAD MAN’S PRISON」■■■
(30点/ゾンビ映画)
一人の青年が、突然4人の友人を次々とショットガンで虐殺するという凶悪事件が発生する。
犯人の青年は、非常に警備の厳重な事で知られる『ハーウッド重警備刑務所』へと監収される事となるが、彼は仲間が『体液を通じて感染する毒素』に感染しゾンビとして生き返った為に殺したと証言し、更に自分も既にその毒素に感染してしまっているのだと告げる。
CDC(疾病対策センター)の職員であるサマンサは、青年の証言と現状の調査の為に刑務所へと派遣されるが、その頃には既に刑務所内に恐るべき2次感染が広がりつつあったのだった…
厳重な警備の刑務所内でゾンビが大量発生するという、閉鎖環境型シチュエーションのゾンビ映画。
『刑務所内にゾンビが大量発生』っていうと、割とありがちなシチュエーションかな?と思われつつも、映画としては意外と無かったシチュエーションですね。
刑務所というと立派な閉鎖環境だし、シチュエーションも作りやすそうなのに何でだろう?
本作はそんな『ありがちなシチュエーション』故か、内容的には何ともオーソドックスなゾンビ映画といった感じ。
B級映画としては、見せ場であるゾンビの襲撃シーンも多く残虐描写もそれなりに作られているんですが…何故か分からないけど、とにかく緊張感が無くて退屈な内容です。
本作で個人的に特に気になったのは、主人公を含むキャラクターの魅力の無さ。
登場人物に全く魅力が感じられないため、『別にお前ら、いつ死んでもいいよ…』とか思いながら観てしまった事も緊張感の無さに拍車をかけてた気も…
また、登場人物に恐ろしく協調性が無くて、全員が『過剰なまでに強硬な態度』を取り続ける為、話がなかなか前に進まないのも妙に結構イライラしました。
お話にも特にコレといった捻りも無く、ひたすらに延々とゾンビの襲撃シーンが繰り返されるだけのグテグテな展開が続いたと思ったら、何のオチも収拾もつかないまま終了。
『警備が厳重な刑務所』というシチュエーションや小道具やらを活かせば、『看守と凶悪犯が一丸となってゾンビと闘う』とか『脱出不可能な刑務所からの脱出ルートを考案する』とか、もうちょっと面白い展開がいくらでも作れただろうに、なんというか企画倒れの香りがプンプンする勿体無い映画ですよ…。
総評としましては、悪い意味で『コレといった特徴の無い普通のゾンビ映画』といった感じの映画ですね。
別に『クズ映画』と切って捨てる程に酷い訳では無いですが、この映画ならではと言った見所も全く無いので、あまりオススメも出来ないかな?
他の作品に入ってた『予告編』を観て気になったので借りてみたんですが、B級ホラーにありがちな『予告の内容が全て』の映画でしたので、予告を観て気になってる人が居たらご参考までに…