NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ホワイトロスト」(40点/サスペンス)

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■■■「ホワイトロスト」■■■
(40点/サスペンス)

 大晦日の夜に大学の新年パーティーに出かけたケビンとティファニーの2人は、知らず知らずのうちに飲まされたドラッグ入りのお酒の影響で車の運転を誤ってしまい、帰りの雪道で事故を起こしてしまう。

 ドラッグの影響で錯乱を起こした2人は、車を放置して極寒の森の中へ駆け込んで道に迷ってしまい、厳しい寒さ疲労の為に体力を失った彼らは更に混乱の度合いを増していくのだった…


 実際に起こった事件をベースとしたという、いわゆる「オープンウォーター」風の実話系サスペンス映画。

 パッケージや解説を見て、雪山で遭難した事による極寒の恐怖を描いた作品のように思っていたのですが、どちらかと言うと雪山の恐怖というより『慣れない人間が急にドラッグをやると危ないよ』とでも言うようなノリのお話です。

 本編の中身は『遭難による極寒の恐怖』が主題というよりも、『森の中で若者2人が何かに怯えて逃げまわるシーンが大半』で、割と普通のサスペンス映画風のノリ

 ただ、最初から『ドラッグで錯乱して走り回ってるだけ』というネタが分かっている事もあって、サスペンスとしての怖さはさほど無いです。

 しかもドラッグは騙されたとは言え『本人の意思』なので、ぶっちゃけ同情の余地もあまり無くて『この若造どもがどうなろうと、別に構わないや…』って感じで、緊迫感があまり感じられないのは微妙なところですね。

 そんな感じで終盤辺りまでは微妙なノリが続くのですが、終盤は打って変わって正統派サスペンスっぽい展開となって「シャイニング」のオマージュっぽいシーンが出てきたりするのは、なかなかに面白かったです。

 まあ、それにしても『面白くなるまでの前振り』が長すぎですけどね…

 しかし、日本人からすると『ドラッグをやって錯乱』とか縁遠い話のように感じますが、まあ日本でも大学生とかが慣れない酒を飲んで前後不覚になった状況で、雪道で迷えば同じように危険な訳ですので、羽目を外すにしても『節度は保ちましょう』という事ですな。

 確かに、この映画を観たら『ドラッグって怖そうだからやらないようにしよう』と思う若者も居るかもしれませんので、そういうのが狙いの映画なのかも?


 総評としましては、何の前知識が無くても『最初からネタバレ全開』みたいな内容のサスペンス映画ですので、普通にサスペンスとしては『どうだろう?』って感じの微妙な評価にならざるを得ない作品ですね。

 もっと普通の『雪山遭難もの』っぽいノリを期待してたので、何か期待してるのと違ったなぁってのが正直な感想です。

 実話系のサスペンスというよりもサイコサスペンス風のノリですので、そっち系のお話が観たい人ならば、それなりに楽しめるかもしれませんね。