■■■「アウター・ゾーン」■■■
(45点/アドベンチャー)
町でウェイトレスを勤める少女のDGは、毎晩『不思議な夢』に悩まされて『自分の居るべき場所はここでは無い』という奇妙な感覚に襲われていた。
そんなある嵐の夜に巨大な竜巻に巻き込まれた彼女は、目を覚ますと機会と魔法が共存する異世界である『アウターゾーン(OZ)』という異世界に自分が飛ばされてしまったことを知る。
実は自分がこの世界の出身で女王の後継者候補の一人であると知った彼女は、異世界で知り合ったグリッチ、ケイン、ローらの仲間と共に、王位継承の証であるエメラルドを探す旅へと出るが…
エメラルドの力を狙う魔女のアズカデリアが、部下と魔物たちを彼女の元へと差し向けていたのだった。
宿命を背負って異世界へと飛ばされた少女が邪悪な魔女の軍勢と戦うという、冒険ファンタジー映画。
なんとなく「オズの魔法使い」っぽい設定とダークファンタジーっぽい設定を合わせた様な感じの作品ですが…
ヒロインがファンタジー世界の王位継承者だったり、ヒロインの行く手を阻むのが生き別れの姉妹だったりと、何と言うかコテコテの設定のお話ですな。
ストーリーそのものはツマんない内容では無いのですが、全体的にどうにも駆け足気味で、妙に説明的な展開が多いのは気になります。
原作が存在するお話なのかもしれませんが、尺を無理矢理切り詰めてダイジェスト版を作ったような印象ですね…
また映像センスは悪く無いものの、もともとTV向けに作られた作品のせいか、映像に低予算感が漂っており今ひとつ見所がありません…
お話の方もどうにも説明不足な部分が多くて、最終ボスとの対決するラストシーンとかもやたらと呆気なくて、見ていて全体的に物足りなさを感じる内容ってのが正直なところです。
世界観や設定は悪くないので、もうちょっと緩急のある作りで、要所要所にシッカリと見所がある内容ならば、そこそこ面白くなったかも?
まあ、『予算的に厳しかった』というのが実際のところなのでしょうが…
総評としましては、全体的に『悪くは無い』んだけど『たいして面白くもない』という微妙な印象の作品でした。
TV映画として見る分には良いのでしょうが、お金を払ってまで見る価値がある作品かと言うと、正直言ってその価値は無いレベルかなぁ…
『見所に乏しい』というだけで絶望的にツマんない訳でも無いので、予告を見て世界観とか雰囲気が気になっているようならば、まあ観てみても良いんじゃ無いでしょうか…