（４０点／スラッシャーホラー）
休日の予定もなく毎日セックスとドラッグのことばかり考えて過ごす女子大生たちの住む女子寮に、臨時コックが派遣されて来る。
医師を目指して勉強する優等生のエイミーは、ハンガリーから来たと言い片言で言葉も通じないマジメな好青年の彼に行為を示すが、彼は殺した人間を料理にして寮の食事のメニューとして出してしまうという、恐るべき『殺人シェフ』だったのだ…
女子寮へとやって来た殺人コックの大暴れっぷりを描いた、学園コメディホラー映画。
まあ何といいますか『パッケージとタイトルが全てを表している』ような感じの作品ですが、中身に関しても全く予想を裏切らない内容ですな。
『アホな女子大生たちが暮らす女子寮に殺人コックがやってきて、ひたすら女子大生を殺しまくる』という、ホントにそれだけのお話です。
殺人コックは、ジム・キャリーとかアダム・サンドラーとかみたいな『頭のキレてるひょうきん者』みたいなキャラで陽気に人を殺しまくってくれるのですが、今ひとつキレっぷりが足りずにキャラが立ちきって無い気がするのは残念なところ。
序盤から割とサクサクと人を殺してくれるので作品そのもののテンポは良く、殺害シーンも色々な料理道具を使って工夫はしているのですが、いかんせん予算の都合なのか肝心のグロシーンを画面に出さない『イメージ映像』みたいなシーンが多くて、殺害シーンがちょっとアッサリしすぎかも？
あと『殺害シーン』の合間に、いちいち取って付けたように『お色気シーン』が入るのが、ちょっと鬱陶（うっとう）しく感じてしまいました。（まあ、そういう方向性の映画なんで、文句を言うのも変な話ですが…）
ただ、殺される女子大生たちがバカなのは分かるのですが、それにしても寮のメンバーが半分ぐらい居なくなったら、お前らも流石に何かが異常だと気付けよと…
どうせ、おバカな方面を表現するなら、もっと『こいつらバカだから殺されてもしょうがないよね』と言いたくなるぐらいに、女子大生たちを徹底的にバカに描いて欲しかったかなぁ？
オチに関しても『だから、どないやねん？』というような、オチてるんだかオチてないんだか良く分からないような終わり方でしたし、ストーリーにせよ怖がらせる演出にせよ『全体的にもう一捻り欲しかった』ってのが正直なところかな？
総評としましては、パッケージを見て受ける印象の『予想以上でも以下でも無い』というような感じの作品です。
ツマんない訳じゃ無いけどコレといって面白いという訳でも無いという、あまりにも紋切り型な内容なので、この作品ならではの個性が欲しかったかなぁ？
特にオススメする程の内容でも無いですが別に観ても後悔するようなレベルでも無いので、スラッシャーホラーが好きならば暇つぶし程度には成る作品だと思います。
『何も考えずに、低脳な感じのお色気ホラーを楽しみたい』とかって時ならば、そこそこ良いんじゃ無いかなぁ…『深夜番組とかで放送されてたらダラダラと観るのが調度良いレベルの映画』って所ではないですかね？
