■■■「ノウイング」■■■
(55点/パニック)
マサチューセッツ工科大学で教鞭をとる宇宙物理学者のジョンは、小学生である息子のケイレブの学校行事でタイムカプセルを開ける際に、50年前の小学生が書いたという『奇妙な数列の書かれた紙』を手に入れる。
偶然にも、その紙に書かれた数字が『近年発生した大事故の日付』と『その死亡人数』を記しているという事に気付いた彼は、紙に書かれた明日以降の日付に起こる大事故を未然に防ごうと奮戦するが、その結果はどうしても予言を覆す事が出来ずに終わってしまう。
更に彼は、その紙に書かれた最後の予言が『人類の滅亡』を告げているという恐るべき事実に気付くが…
世界の破滅の予言を知ってしまった科学者の運命を描いた、ニコラス・ケイジ主演によるディザスターパニック映画。
このところ太陽の活動の極大期にあやかってかマヤの終末予言にあやかってか、大規模ディザスターパニックものが流行っている印象ですが、これもそういった感じの作品の一つですね。
主人公が偶然にも『未来を予知した文書を手に入れた事から…』って言う設定でも分かるように、リアリティのあるディザスタームービーではなくて、どっちかというとネタとしてはトンデモ系のお話です。
序盤の『謎解き』のパートから繋がる一連の災害シーンは、導入部分の興味の引っ張り方や、災害シーンの映像はなかなか迫力があって面白いのですが、中盤辺りからちょっと『おやっ?』と言った感じの展開に…
でもって、終盤以降は完全に『主人公一人の力ではどうにもならないような事態』に陥ってしまい、どうやってオチを付けるのかと思いきや、完全にオカルト的な展開に入ってしまって、何と言うか『あぁ、そういう映画なのね…』って感じのガッカリ感の溢れる作品でした。
いや、どうせ『予測不能の超展開』に突入するならナイトシャマラン監督の映画みたいな、突き抜けたアホっぷりを見せてくれれば面白いのですが、中途半端にマジメなノリで作られてるぶん『そりゃ無いわ…』って感じのガッカリ感が強いというか…
収拾が付かなくなったところで、『宇宙人が登場して無理矢理に話を完結させる』(←ネタバレにつき隠し文字)とか、いくらなんでも強引すぎでしょう。
つか、この映画を普通にディザスターパニックものとして観た人は、ラストとか目が点になってもおかしくないぐらいのノリだと思うんですけど…
総評としましては、終盤のガッカリ具合にさえ目をつむれれば『中盤までは非常に面白い作品』だと思います。
災害シーンとかの映像もなかなか凝ってて見せ方も面白くて、『迫力のあるディザスターパニックものが観たい』という人であれば、そこそこ楽しめるんじゃないかと思うので、そういう映画が好きならば観ておいても損はない一本と言えるでしょう。
(まあ、流石に「2012」とかと比べると迫力不足は否めないですけどね…)
あと、まあオチでガッカリな映画が大好きであれば、別の意味で楽しめる作品かもしれませんので、『ツッコミどころ満載なジャンルが好きであればお好みで』って感じですかね?