NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「モリー・ハートレイ 血塗られた制服女子校生」(50点/サスペンス)

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■■■「モリー・ハートレイ 血塗られた制服女子校生」■■■
(50点/サスペンス)

 父親の仕事の都合でアメリカの片田舎へと引越して来た女子高生のモリーは、新しい高校での生活に馴染もうとしていたが奇妙な幻聴と幻覚に悩まされていた。

 彼女は、精神を病んだ母親から精神疾患が遺伝しているのではないかと不安を抱くが、18歳の誕生日が近付くにつれ彼女の周りで奇妙な現象が起こり始め…

 やがて彼女は自分の出生にまつわる、恐るべき真実を知らされる事となるのだった。



 ある女子高生の出生に隠された恐るべき秘密を描いた、オカルトサスペンス映画。

 タイトルに『血塗られた制服女子校生』なんていう大仰な副題が付いてるので、てっきりスラッシャーホラー映画かと思いきや、実際の内容の方は人間ドラマと謎解き要素がメインのオカルトサスペンスって感じのお話でした。

 っていうか『血塗られた制服女子校生』って言う割には、血とか殆ど出てこないんですが…あ、ヒロインが幻覚を見た時に鼻血を出すぐらいか?(いやいや、それで『血塗られた』ってのは流石に無理があるだろ…)

 ストーリーとしては『成人を迎える直前に幻覚を見るようになった主人公の出生の秘密が云々…』って感じのお話で、転校したばかりのヒロインをめぐる青春ドラマみたいな部分があったり、ヒロインの過去をめぐるサスペンス的な部分があったりとホラー要素よりもドラマ要素がかなり強めの内容。

 ヒロインと周辺のキャラクターも良く描きこまれており、ストーリーそのものの出来は割と良くてドラマパートはそこそこ面白いのですが、お話が本格的に動き始めるのが90分弱の映画の60分以上経過してからなので、流石にちょっとダルいです。

 サスペンスとしての引っ張り方は上手くて映画としての出来は悪くないんですけど、ホラー的に盛り上がる要素が弱すぎるので、流石にそこは辛いところかなぁ?

 もっと怖がらせるシーンや盛り上がるシーン(周辺の人間が殺害されるとか)が要所要所に挿入されてればもっと面白い作品になったと思うので、ちょっと残念なところかも?

 ただ、ラストのなかなか意外性のある展開と『さわやか過ぎるオチ』は個人的に凄く好きだなぁ。
 これで、もう何箇所か『突き抜けた部分』があれば、かなり良い作品になったと思うんだけど…

 あと、どうでもいいけど主人公(本人)が知らない『出生の秘密』を、主人公周辺に知ってる人間が多すぎだろ。(笑)
 あんなに悩んでるんだから、みんなも教えてやれよ!!


 総評としましては、オカルトサスペンス映画としてはストーリーやらキャラクターやらも良く出来ており、B級ながらも『そこそこ良く出来た作品』だと思います。

 ただ、最近のホラー映画としては『盛り上がる要素』があまりにも乏しくて、ちょっと物足りなさを感じる作品だってのも正直なところでしょうか?

 ヒロインも可愛いですし主人公のボーイフレンドもイケメンですので、『青春ドラマ風味のオカルトサスペンス映画』ってのが見たいのであれば、なかなか楽しめる映画だと思います。
 そういうノリの作品が好きであれば、とりあえずチェックしておいても損は無い一本だと言えるでしょう。