（３０点／サスペンス）
ある日、地球上のあらゆる場所で『唐突に人間が唐突に狂気に囚われる』という謎の感染症が発生。
人々は人間不信に陥って互いに殺し合い、１週間後には街は崩壊し都市の機能は完全に麻痺していた。
、他の人々から隠れて逃亡生活を送っていたスコットらの４人の家族は、一縷（いちる）の望みをかけて街を脱出し、親戚の住む田舎町であるドーバーズ・ベントを目指す事とする。
しかし、移動の途中で銃を持った男たちに追われて森の中へと逃げ込んだ彼らは、ふとしたトラブルから２人づつの離ればなれになってしまう。
なんとかして目的地を目指そうとする彼らだったが、その旅のたどり着く先で『恐るべき真実』を目の当たりにする事になるのだった…
人々が唐突に『狂気に取り憑かれる』という謎の感染症が発生した世界で、とある家族が安全な場所を求めて旅をするという、サバイバルホラー風味のサスペンス映画。
まあ、なんというかとにかく『地味なお話』です。
もうホントに掛け値ないレベルで低予算な内容で、『物凄く地味になった「クレイジーズ」みたいな感じ』と言えばだいたいの雰囲気は伝わるかも？
お話の大半の部分は、４人の家族たちが『被害妄想のように辺りを見回しながら怯えているだけ』という展開でひたすら何も起こりません。
その他に起こる事と言えば、思わせぶりに銃を持った男たちがチラっと視界に入ったり、思い出したように『何者かに殺された死体』が発見されたりといった程度。
別にそういう『雰囲気を盛り上げる展開』が悪いとは言わないのですが、全編が80分程度の映画で60分近くが何も無い展開なのは流石に厳しすぎます。
あまりに地味すぎて、感想を書くのにも本気で苦慮するレベル…
まあ基本が会話劇なので主人公のキャラクターとかは良く描かれており、『不器用ながらも必死に家族を守ろうとする父親が主人公のロードムービー』的な観点で見れば、それなりに楽しめなくは無い内容だとは思うのですが、それを多めに見ても余りにも地味すぎるのが辛いところ。
お話が動き出してからのラストの20分程度はそこそこ面白いですし、最後のオチもそれなりに意外性があって良い感じなんですが、中盤の展開はホントにもう少しどうにかならなかったものか…
キャラクター描写とか状況描写とかは丁寧だし雰囲気も悪くは無いので、あと２～３箇所でもシッカリと盛り上がるような要素があれば、それなりに面白い作品になったと思うんですけどね。
総評としましては、設定やストーリーは悪くは無いですが『低予算で地味すぎるにも程がある』って感じの作品ですね。
マトモに「28日後....」とか「クレイジーズ」みたいなサバイバルホラーを期待してたら、あまりにダルすぎて途中で早送りボタンを押す誘惑に耐えるのに、かなり鋼鉄の意志を要求されるようなレベルの作品です。
ストーリーとか嫌いじゃない部分もあるのですが、流石にここまで地味な映画をオススメするのは厳しいレベルかなぁ？
『どうしても気になっている』というのであれば止める事はしませんが、ぶっちゃけ、45分ぐらいの短編映画とかだったら、ちょうど良い程度のボリュームやネタだったんじゃ無いかと思うんですけどね…
