■■■「ビキニガール・キラー」■■■
(20点/スラッシャー)
友人たちと一緒に『ビキニ洗車』のバイトをする事となった女子大生のジョナは、小型バスで友人たちと一緒にビーチへと向かう事となる。
しかし移動の途中でバスが故障してしまい、森の中の廃墟と化した無人のガソリンスタンドで修理のために立ち往生をさせられる事となってしまった事からこの場所でバイトをはじめる事とするが、メンバーのうち男友達の一人がが忽然と姿を消してしまい…
ビキニの美女たちが廃墟と化したガソリンスタンドで殺人鬼に襲われるという、スラッシャーホラー映画。
なんというかホントに『タイトルのまんまの内容』で中身の全く無い映画ですな。
『ビキニのお姉ちゃんたちが頭のおかしい殺人鬼に次々と襲われる』ってだけで、ストーリーらしいストーリーは殆どゼロです。
それでもスラッシャーホラーとしてハイテンションで面白いんなら良いんですが、コレまた特に面白いと言う訳でもないという困った作品です。
まあ、作品自体はありがちな内容ですしお話のテンポも悪くは無いです。
更に『ビキニ美女』が大量に出演と来ればB級ホラーの最低要件は満たしてそうなもんですが、本作の何が辛いってとにかく『見所が全く無い』という事ですねぇ。
殺害シーンも頻繁にあって殺人鬼が割と景気良く犠牲者を殺してくれるんですが、よっぽど低予算なのかなんなのか、殆どの殺害シーンが『襲っている殺人鬼だけが画面に写るイメージ映像状態』(返り血ぐらいは飛んでくる)なので観てて恐ろしくツマりません。
また、殺人鬼が殺した相手(殺そうとする相手)を氷付けにするのですがその動機も全く分からず、ビキニにこだわる動機も全く分からず、特にコレといった芸も無く淡々と殺すだけなので、個性が全く感じられずに殺害シーンにも面白みがありません。
しかも、この殺人鬼が肉体はタフなんだけど『恐ろしく弱い』のも困りもの。
お姉ちゃんたちに何度も倒されるんですが、その度に何故かトドメをささずにお姉ちゃんたちが逃げてしまい、その後で不意を突かれて逆襲されて殺されていくってパターンの連続なので、あまりのヘボさに観ててイライラしましたよ。
主人公達にも殺人鬼にもコレといったドラマも無く登場人物の個性も無い(憎まれ役すら居ない)ので、どちらにも感情移入する事が出来ずに、ストーリー的にも盛り上がらないですし…
タイトルどおりにビキニ美女がいっぱい出てくる割には、その映像をフェティッシュに撮るようなサービスシーンも殆ど無くて、いったいどういう方向性を目指して映画を撮りたかったのかが本気で分からない映画でしたよ。
総評としましては、何と言いますか『普通に面白くない映画』としか言いようが無いような作品でした。
壊滅的に酷い訳でも無いのですがどうにも『楽しめる要素』が見当たらずに、かといってバカ映画としてツッコミどころがある程のパワーも無い…
正直に言うと、こういうタイプの映画が一番対処に困ってしまうんだよなぁ。
絶対に観るなという程にツマんなくは無いんですが、この映画に『人生の貴重な90分を費やすほどの価値があるか?』と言われると正直言ってその価値は見出せないので、普通にスルーしてしまっても問題の無いレベルの作品だと思いますよ。