NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「バイオモンスター 蜥蜴男」(40点/モンスター)

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■■■「バイオモンスター 蜥蜴男」■■■
(40点/モンスター)

 バクテリアにより遺伝子を他の動物へと移植する実験を行っていた生物学者ジーノは、ある日、医者から自分の遺伝子の異常のせいで婚約者のレイチェルとの間に子供を作れない事を告げられる。

 絶望した彼は、実験中だったコモドオトカゲとイグアナの遺伝子を持った受精卵に自分の遺伝子を注入する事により、自分の『息子』を作り出す実験に手をかけてしまう。

 果たして事件は成功し、トカゲの頭と尻尾を持った子供が誕生。
 誕生した子供は高い知能を備えて順調に成長していたかに見えたが、『捕食者』の遺伝子を備えた彼は徐々に凶暴性を増して行き…



 遺伝子操作によって生み出された蜥蜴(トカゲ)男の恐怖と悲哀を描いた、モンスターホラー映画。

 パッケージとかタイトルを見たら40年ぐらい前の映画かと疑いたくなるような作品ですが、一応、2011年にアメリカで作られたTV映画のようです。

 でも実際の中身に関してもタイトルの印象どおりに思いっきり低予算の作品で、本気で70年代のホラー映画を見せられてるのかと勘違いするような内容。

 トカゲ男は、単なる『ゴムのマスクと尻尾を付けただけのお兄ちゃん』だし、特撮なんかも恐ろしいぐらいにチープで、タイムスリップして昔の映画を借りてしまったんじゃないかと疑いたくなるようなレベルです。

 ただストーリーに関しては意外とキチンと作られていて、悪く言えばコテコテで捻りがないんだけど良く言えば王道な展開。

 怪物を作り出してしまった科学者の苦悩とか、望まずに生み出されてしまった怪物の悲哀とかもキチンと描かれていて、なかなかに良い感じ。
 まあ、『何でわざわざトカゲの遺伝子に人間の遺伝子を組み込んだんだよ?』という根本的なツッコミどころはありますが、お話としては観れなくは無いレベルでしょう。

 トカゲ男がただ単に暴れるだけのグテグテな内容じゃなくて、トカゲ男の実験動物としての価値を狙う政府機関の黒服やら悪役もキチンと登場したりと割と展開にも凝ってますし、トカゲ男が堪能なマーシャルアーツで格闘してみたりとそれなりに『見せ場』も用意されてるのは好印象。

 ラストのちょっと切ない感じのオチも悪くないですし、もっと酷い内容を想像していたのですが、意外と『普通に見れる内容』で良い意味でちょっと拍子抜けした作品だったかも?


 総評としましては、『死ぬほど安っぽい』事と『2011年に作られた作品』だという事を考慮しなければ『それなりに楽しめる作品』というのが正直な感想です。

 まあ、敢えてお金を払ってまで観る程の内容かと言われるとちょっと微妙なところですが、フランケンシュタイン」的な『ちょっと切ない感じのモンスターホラー映画』とかが好きな人ならば、暇つぶし程度には十分に見れる程度の作品でしょう。

 オススメする程の作品でも無いですが、気になっているのであれば観るのを止める事はしないレベルの一本ですので、『まあ、お好みで…』といったところでしょうか?