NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「エイリアンズ・レポート」(45点/モンスター)

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■■■「エイリアンズ・レポート」■■■
(45点/モンスター)

 ジェームズらの4人の大学生は、パーティの帰り道で山道の途中で車が故障して立ち往生している最中に、山の向こうに奇妙な光る物体が降りてくるのを目撃する。

 彼らはその光がUFOなのではないかと考え、山の向こうへとカメラを持って撮影に向かうが、とくにこれといった成果も無く帰宅する、

 しかし山中のコテージで過ごすうちに、やがて自分たちが何者かに監視されている事に気付き、更に友人の一人がリトルグレイのような謎のエイリアンによって拉致されてしまい…



 山中のコテージを訪れた大学生のグループが正体不明のエイリアンの襲撃を受けるという、POV形式の
モンスターパニック映画。


 一応、『軍がボイジャー2号が持ち帰った資料を分析したところ、発射時には存在しなかった謎の映像が記録された装置が入っており、その映像を分析したもの』という設定にはなってますが…

 中身の方はごく普通のPOV形式のホラー映画で、一言で言えば「ブレアウィッチ・プロジェクト」の宇宙人版みたいなお話です。

 『エイリアンの姿が携帯電話のカメラにしか写らない』という設定はなかなか面白くて、画面に何も居ない状態で怯える事やPOV形式で撮影を続ける事、また撮影された映像がチープな事に説得力を持たせる要素になってるのは、なかなか上手い作りですね。

 後で『何でケータイのカメラのみに写るのか』とかに、それっぽい理由付けをキチンとしてるのも好感が持てます。

 ただ設定には色々と凝ってる部分が多いのですが、お話の方は割と『普通のモンスターパニックもの』と言った感じで、特にコレといった目新しい部分も無い感じ。

 POVの主観映像が中心のせいもあって、何が起こっているのか分かりにくく情況を把握しづらいシーンがあるのは、お約束とは言えども困りものかなぁ?
 特に本作は走り回るシーンが多くて画面が矢鱈とゆれまくるせいもあって、途中でちょっと画面酔いしそうになりましたよ。
 もうちょっと揺らさないように工夫するか、停めの絵の割合を増やして欲しいです。

 エイリアンの凶暴なのか文明的なのか、何を考えてるのか今ひとつ分からない感じなのがなかなか怖くて、序盤~中盤の導入は良い感じではあるのですが中盤以降の展開がちょっとダラダラしすぎなのは難点ですね。

 POVなのに全体の尺が120分弱と長く、中盤辺りはホントにダレてしまうので『2人がゴーストタウンに逃げ込むシーンとかホントに必要だったのか?』という印象。

 終盤はそこそこ盛り上がるので、途中の30分ぐらいはまるっとカットしてしまっても良かったんじゃないかと…

 また最後までPOV形式を貫いてお話が進むのですが、ぶっちゃけ途中から『コレって主人公たちがハンディカメラで撮影を続ける理由とか全く無いよね?』って感じの展開だったような気がします。
 あと、ラストシーンで『何が起こってるのかサッパリ分からなかった』のは自分だけですかね?

 でも、オチの謎解きは『無理がありすぎだろ!!』って気がしつつもまあ割と好きかも…


 総評としましては、なんというか普通レベルの『低予算POVパニックホラー映画』という感じの作品ですね。

 設定とか色々と凝ってる部分もあって割と良い部分もあるのですが、微妙な部分も多いのと無駄に尺が長すぎるのもマイナスポイントかなぁ…
 もうちょっと全体的に、面白い部分のみを抽出してシェイプアップすれば良い感じになったかも?

 そこまで強くプッシュする要素もないですが、POV形式のホラーが好きな人であれば普通に楽しめるレベルだと思うので気になっているならチェックしてみても良いと思います。
 逆に最近のPOVの多さにウンザリしてるような人は、無意味にボリュームがあって疲れる作品ですのでスルーしてしまった方が良いかもしれませんね…