NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「サプライズ」(60点/サスペンス:結構オススメ)

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■■■「サプライズ」■■■
(60点/サスペンス:結構オススメ)

 片田舎にある両親の実家で、両親の結婚35周年を祝う為にデーヴィソン一家の10人の家族が集まる事となる。

 昔話に花を咲かせつつもディナーが行われる事となるが、ディナーの席に外から唐突にクロスボウが撃ち込まれ、突如として侵入してきたキツネやヒツジのアニマルマスクを被った集団によって、家族が次々と惨殺されはじめる。

 生き残ったメンバーは犯人の正体も目的も分からないままに、なんとかしてこの屋敷から脱出し警察を呼ぼうと試みるが、犯人達にも予想外の要素によって事態は意外な展開を見せてゆくのだった…



 とある家族が集まってのパーティの最中に正体不明の『アニマルマスクを付けた謎の集団』によって襲撃を受けるという、サスペンススリラー映画。

 海外では割とお馴染みの『家に謎の集団が闖入(ちんにゅう)してくる』という、いわゆるホーム・インベーションもののサスペンス映画ですね。

 『V/H/Sシリーズ』に関わった監督が撮った作品という事で、ちょっと警戒しつつ鑑賞したのですが、なかなかどうして『キチンと予算をかければなかなか良い作品が撮れるんじゃいないか!』という印象。

 お話としては、いわゆるジャンルものの定番といった感じの展開で『突如として現れた謎の集団の目的は何なのか、果たして主人公たちは生き残れるのか?』という感じのお話なのですが、ちょっとしたドンデン返し的なものがあったりとストーリーも割と凝っており意外性もあって良い感じです。

 序盤~中盤への展開はテンポも軽快で良い感じなのですが、侵入者が割とヘタレでなかなか攻撃をかけて来ないので、中盤がちょっとグデグデで中だるみするのは惜しいところ。

 ただ主人公たちの『反撃』が始まる終盤の展開は秀逸でカタルシスがあるのは良いですね。

 お話も一筋縄では行かない『捻くれた展開』で、意外と先が読めなくて面白いですし、『ああなるほど、あれはこういう仕込みだったのか』って感じ細かい伏線が貼られていたりと、サスペンスとしても割と楽しませてくれます。

 ただ、主要登場人物が10人も居る割にはキャラの描き込みがイマイチで、序盤とか家族がどういう関係なのか分かりづらくて、ちょっとモヤっとしちゃうのは難点かな?(まあ後半で『人数が減ってきてから』は問題無くなるんですけど…)

 ラストのオチはお約束な感じではありますが、ちょっとブラックな感じの捻りが効いてて割と好きかなぁ?

 あとどうでもいいですが、あからさまに巻き込まれただけの『隣の家の人』は不幸すぎだろとツッコミを入れたくなったのは自分だけですかね?(笑)


 総評としましては、全体的に丁寧に作られた印象のホーム・インベージョンもの作品といった感じで、傑作とまでは行かないものの『佳作レベルのサスペンス映画』と言ってしまって問題ない一本だと思います。

 『ちょっとブラックで捻くれた感じの内容』なので少し観る人を選ぶかもしれませんが、そういうジャンルものが好きな人であれば恐らく楽しめる作品だと思いますので、気になっている人はチェックしてみても良いかもしれません。

 『良い意味でも悪い意味でもB級テイストに溢れる内容』で、なかなか良い感じの作品ではありました。
 ただバイオレンス要素が少しだけ強めなので、その辺が苦手な人だけは要注意かも?