■■■「シャーク・プリズン」■■■
(50点/モンスター)
アーカンソー州女子刑務所で、護送中に仲間の手引きによって四人の女囚が2人の監視官を人質に脱走する。
彼女たちは湿地帯にある山小屋へと逃げ込む事となるが、同じ頃に近くの鉱山での採掘工事の影響で地底湖から古代ザメの群れが出現するという事件が発生。
水中だけでなく地面の中すらも移動できる古代ザメによって山小屋に閉じ込められてしまった彼女たちは、なんとかしてサメと追手から逃れて脱出を図ろうとするが…
脱走して山小屋へと逃げ込んだ女囚たちが地面の中を移動できる古代ザメの群れに襲われるという、モンスターパニック映画。
地面の中を自在に動き回る人食いザメというアイデアは「ビーチシャーク」なんかでもありましたが、本作の古代ザメは水中よりも地面の中をウロウロしてる時間が長いぐらいなので、むしろ「トレマーズ」的なノリに近いかも?
『セクシーな女囚の集団が地中から出現するサメに襲われる』ってサービス精神旺盛な設定は良いと思うので、アイデア自体は悪く無い作品だと思います。
ただ肝心の中身の方は、正直に言ってしまうと『良くあるタイプの低予算モンスターパニック映画』って感じの内容ですね。
出演している女優は割とその筋では有名なセクシー女優らしいものの、流石に自分もその方面には明るくないので今ひとつ良くわかりませんが、まあみんなムチムチで肌を露出した服を着ているのは、目の保養には良い感じですね。
ストーリーに関しては『脱走しようとした女囚が地中ザメに襲われる』というそれ以上の内容は殆ど無い感じですが、序盤のテンポの悪い部分はお色気シーンで補完してて、後半は比較的テンポ良くお話が進んでいくのに加えてキャラも比較的良く立っているので、とりあえず観ていて退屈しない作りにはなっています。
サメの地中を進む姿も、背ビレの周りに地面が盛り上がってるCGが意外とリアルで良く出来ているのは良い感じなのですが、サメがCGのせいもあって予算の都合からか人間との絡みが薄め。
襲撃シーンが『サメが襲いかかってきた』と思ったら次のカットで『犠牲者が既に殺されている』みたいなパターンが多くて、ハッキリ言って物足りません。
サメの出番自体もそこまで多い訳でも無くて、モンスターもパッケージみたいな巨大な感じではなく、意外と小ぶりのサイズなので全体的に今ひとつ迫力が感じられないのも残念なところ。
ラストもちょっと投げっぱなし気味で、そこまでキレイにオチが付いていなくてモヤッとした部分が残る感じですし…
お話の方向性やアイデア自体は悪くなかったと思うので、もう少しモンスターの活躍をシッカリと描いてくれてればそれなりに面白い作品になったと思うので、ちょっと残念なところですよ。
総評としましては、それなりに観れる要素はあるものの『ちょっと物足りなさの残るモンスターパニック映画』って感じですね。
ネタ映画としてはなかなか良い感じで、TV東京とかの午後のロードショー辺りに採用されそうなイメージですので、そういう『お馬鹿系モンスターパニック映画』のノリが好きな人であれば、まあまあ普通に楽しめる作品ではないかと…
敢えてプッシュするには弱い部分もありますが、気になる人はとりあえずチェックしておいても損は無い一本だと思いますよ。