NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「バニーマン/殺戮のカーニバル」(25点/スラッシャー)

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■■■「バニーマン/殺戮のカーニバル」■■■
(25点/スラッシャー)

 幼いころに虐待によって全身に火傷を負い、その醜い姿が原因でいじめを受けたマイケルは、自分の身体を隠すためにウサギの着ぐるみを着て暮らすようになる。

 彼はその歪んだ幼少期のトラウマから、ウサギの着ぐるみを着た殺人鬼である『バニーマン』となり、アメリカの田舎町で殺人鬼の仲間たちとともに子供や若者たちをさらって来ては殺害するという生活を続けていた。

 そんなある日、廃墟となった見世物小屋に住む事となった彼らは、その見世物小屋を改装して客を集めて殺戮する事を計画するが…



 ウサギの着ぐるみを着た殺人鬼のバニーマンとその仲間たちが、特に理由もなくひたすらに殺戮を繰り返すというスラッシャーホラー映画。

 2011年に制作された「バニーマン/鮮血のチェーンソー」の続編に当たる作品で、以前に観た際の内容をスッカリ忘れていたのですが、改めて感想を読んでみると物凄い低評価をしてますな、我ながら何でこんな映画の続編を借りてしまったのか…(笑)

■映画感想:「バニーマン/鮮血のチェーンソー」(15点/スラッシャー)
http://blogs.yahoo.co.jp/uei_nanigashi/66665312.html

 ちなみに続編の方も、期待に漏れないレベルの残念な出来の映画でしたよ…

 まず何が微妙って、とにかく全体的にグダグダしすぎてて作品のテンポが非常に悪い事。

 前作同様にストーリーらしいストーリーは殆ど無くて『バニーマンと愉快な仲間たち(主に殺人鬼)が場当たり的に殺戮を繰り返す』という本当にそれだけの内容の映画です。

 ひたすら殺戮シーンが描かれる映画だけあって見せ場となるシーンは多めなのですが、お話が『バニーマンとその一味』の殺人鬼ご一行の視点で描かれており犠牲者となる人たちは単に『殺されるための素材』として登場しているような状態のため、とにかく緊張感が無いんですよ。

 また殺戮シーンがいくら多いといっても、それ以外のシーンが全く内容が無くて『殺人鬼たちがダラダラしてるのを見てるだけ』みたいなノリなので正直言ってダレてしまいます。
 それに加えて見せ場のはずの殺戮シーンもショボめで、淡々とした殺し方のシーンが多い事もあって全体的にいま一つ迫力が無く盛り上がりに欠けるのも残念なところ。

 ただ、そうは言っても前作に比べると見せ場も増量されてますし、殺戮シーンの見せ方もちょっとだけ凝った感じになっており、少しは進歩が見られる感じなのは良いところと言えるかも?
 まあ特撮は安っぽくて、あいかわらずバニーマンはチェーンソーで人を殺しても返り血ひとつ浴びませんけど…(今回も着ぐるみは一つしか準備できなかった模様…)

 あとストーリーに関しても、前作は何が言いたいのかサッパリ分からないような内容でしたが、本作では一応『バニーマンの誕生の秘密』みたいな過去エピソードが描かれていたりと、少しだけキャラが掘り下げられてて理解のできるお話になっているのは良かったです。

 といっても酷すぎた前作に対してマシになったという程度なので、本作も普通に評価すると『ビックリするほどツマんない映画』である事に違いは無いんですけどね。

 ただ途中のシーンであった『バニーマンの見た悪夢』みたいな、キッチュでスタイリッシュな映像のシーンは割と面白かったので、いっそこういったお馬鹿系のノリに走った方が良かったんじゃないかと…

 あと、自分にはラストが何を言いたいのかサッパリ分からなかったのですが、あれは『バニーマンが復讐を果たしてトラウマを克服したハッピーエンド』という解釈で良いんですかね?


 総評としましては、相変わらず微妙という以外の評価が浮かばない感じの『微妙オブ微妙って感じのZ級スラッシャーホラー映画』ですね。

 ただ前作に比べるとマシになっている部分も多いので、まあ『ネタとして観るならば楽しめるレベル』の映画にはなった印象。

 前作を見ててどうしても続きが気になる人や、Z級のネタ映画を探している人ならば観てみるのもアリかもしれませんよ…