NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

劇場にて「エイリアン:コヴェナント」を観てまいりました。

イメージ 1

 2104年、植民船の『コヴェナント号』は目的の惑星である『オリガエ6』に向かう途中で、恒星のニュートリノバーストの直撃を受けて修理のために停泊を余儀なくされる。

 宇宙船の修理中に近隣の惑星から人類の発したと思われる謎の電波をキャッチ。
 調査の結果、電波を発した惑星がオリガエ6よりも移民に適した地球型の惑星だと知った事から調査に赴く事となる。

 降下艇で惑星に降下した彼らは、そこで遺棄された宇宙船を発見。
 更に宇宙船が「エリザベス・ショウ」という科学者のものであると知るが、そんな最中に乗員の2名が正体不明の寄生生物に感染し、命を落とすという事故が発生。

 成長した寄生生物は彼らに襲い掛かり、彼らの降下艇を破壊したうえに彼らの命を狙うが、危ういところに現れた『デヴィッド』と名乗る謎のアンドロイドによって命を救われるのだった…'

                             *

 劇場にて「エイリアン:コヴェナント」を観てまいりました。

 設定として「プロメテウス」と「エイリアン」の間のお話との言う事は聞いていたのですが、まさに両者を埋めるミッシングリンク的なエピソードで、「プロメテウス」の登場したネオモーフ(白いエイリアンもどき)がいかにしてゼノモーフ(お馴染みの黒いエイリアン)に進化したかを描いた感じのお話です。

 ストーリーとしては『外宇宙の植民地に向かう植民船のコヴェナント号が、とある恒星のそばで何者かが発信したと思われる謎の電波をキャッチしたために調査に向かったところ、(シリーズおなじみの)異星人の宇宙船を発見。更に未知の生物の襲撃を受け…』みたいな感じの展開。

 「プロメテウス」と同様に、あいかわらず主人公たちが謎の惑星に降下するのに宇宙服すら着ていなかったりとかして『危機管理の意識が低すぎだろ!!』とかってツッコミどころはありますが…
 まあ、今回は『人類の発したと思われる謎の電波を調査に向かった』という設定なので、そこまで警戒してなくても仕方ないかなと思う部分もあったり、今までのエイリアンに比べると油断してなくても感染するような厄介な感染の仕方をするので、前作に比べるとだいぶ納得の行く展開にはなった印象です。

 「プロメテウス」と「エイリアン」を繋ぐ間の話としては、後付け設定っぽい部分も多いものの『なかなか良く考えられてるな』と素直に関心する部分も多く、リドリー・スコット監督からの『解答編』として考えると割と面白い作品だと思います。

 ただ前述のとおり、展開にやや強引すぎる部分つじつま合わせ的な部分も多く、加えて全体的に詰め込み過ぎな部分もあって、観ていてちょっとモヤモヤしてしまいました…
 あとネタバレになってしまうので多くは語りませんが、2人のアンドロイドの対立的な要素とかの部分とかも、妙に展開が遅くてちょっとダルかったかも?

 また「エイリアン」や「プロメテウス」に比べると、矢鱈と残虐描写やホラー要素が強くなり、逆にシリーズにあったミステリアスな要素は弱くなっているため、なんだかB級ホラー的な安っぽさを感じてしまったのは自分だけですかね?
 (まあ個人的にはそういうノリも嫌いじゃ無いのですが…)

 ちなみに、本作を観ていて強く感じた事は『ゼノモーフ(黒いエイリアン)のデザインはやっぱりカッコ良いなあ!!』という事ですね。

 前作では『ネオモーフ(白いエイリアン)』しか登場しなかった事から不満を感じていた部分もあったのですが、本作ではその辺は改善されていると言えるので、「エイリアン」のファンの人は安心していただいて良い部分かと…

 あと割とどうでも良い事ですが、終盤で唐突に『B級ホラーのお約束』みたいな行動と取って殺される船員2人の姿に、思わず笑ってしまったのは自分だけですかね?(笑)


 総評としましては、やや強引すぎてツッコミどころもあるものの『シリーズのファンであれば普通に楽しめるSFホラー映画』って感じだと思います。

 特に「プロメテウス」の消化不良な部分に不満点を抱いていた場合は、本作ではその不満点がだいぶ解消されている印象ですので、スッキリするためにも観ておいて損は無い内容ではないかと…

 ただ逆にホラー要素やグロ要素が非常に強くなっているため、そういうのが苦手な人は注意した方が良い感じの作品かもしれません。