NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「トレイン・ミッション」(65点/サスペンス)

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■■■「トレイン・ミッション」■■■
(65点/サスペンス)

 元警官で保険会社に勤めるマイケルは、10年間勤めてきた会社を60歳で突然リストラされて途方に暮れてしまう。

 住宅ローンや子供たちの進学費の支払いについて悩みながらも、ひとまず自宅へと帰ろうといつもどおりの通勤電車に乗るが、そんな最中、電車で前の席に座ったジョアンナと名乗る見知らぬ女性から奇妙な依頼を受ける。

 それは『乗客のなかから盗品の入ったカバンを持った人物』を探し出して欲しいというもので、見つけるための手がかりはその人物は『常連客ではなく』『終着駅で降りる』『プリンと名乗る人物』という三つのみで、無事に見つけ出したら報酬として10万ドルを渡すという奇妙なものだった。

 大金に心動かされたものの、あまりのうさん臭い内容に依頼を断ろうとした彼だったが、謎の依頼主は彼の家族を人質に取っている事が判明。
 否応なしに元警官の勘だけを頼りに謎の人物の捜索を開始する事となるが…



 電車の中で謎の女性から人探しを依頼された元警官の男性が、思いがけない大きな事件に巻き込まれていく…というサスペンススリラー映画。

 パッケージとかを見ると謎解きものっぽい印象ですが、実際の中身の方はどちらかというとサスペンススリラー系のノリの強い内容という感じです。

 お話としては、『元警官の中年男性が突然仕事をリストラされた帰り道に謎の女性から大金の報酬で「ある人物をさがして欲しい」という奇妙な依頼を受けるものの不審に思い断るが、彼の家族が人質に取られている事が判明し…』みたいな感じの展開。

 主人公は少ない手がかりを元に『とある人物』を探すんだけど、謎を追ううちに徐々に彼に仕事を依頼した依頼主の真の目的が判明していき…みたいな感じでスリラーとしてお話が展開していきます。

 そんな感じで、お話の設定だけ聞くといかにもミステリーっぽい感じなのですが、実際には謎解き的な要素は薄めという印象。
 割と『その場のノリとイキオイだけで謎解きが進んでいく』ような展開が殆どなので、パッケージに釣られてマジメな謎解きを期待していると、ちょっと肩透かしを食らってしまうかも?

 ただ謎解きとしてはプアな感じの内容なのですが、サスペンスとしてみると普通に良く出来た作品なんですよね。

 お話のテンポも非常に良くてスピーディで先の読めない展開はなかなか面白いですし、序盤で地味目の話なのかと思いきや、終盤では結構派手な展開になって盛り上げてくれたりと、いかにもハリウッド映画的なノリで楽しませてくれます。

 ただ、謎解き同様に展開もかなり強引でご都合主義的な部分が多く、『良く言えばイキオイがあるんだけど悪く言えば大味な内容』という印象。
 サスペンスとして大味な要素を、派手なアクションシーンや迫力のあるスペクタクルなシーンで上手くごまかしちゃったような作品でしたよ…

 またネタバレになるのであまり細かいツッコミは割愛しますが、途中までの『これキチンと収拾がつくのか?』と言いたくなるような展開を、終盤でそこそこキレイにオチの付く形でまとめているのは、なかなか良い感じではないかと思いました。


 総評としましては、全体的には『そこそこ楽しめるレベルのサスペンススリラー映画』という感じの作品です。

 パッケージの煽り文句とかに釣られて、ミステリー的な要素に期待して観ると物足りなさを感じるかもしれませんが、そういう部分をあまり気にしなければ、まあまあ普通に楽しめる一本といったところです。

 映画としては普通に面白いレベルだとは思いますので、気になっているようであればチェックしてみても良いのではないでしょうか?